2008年08月03日
『本陣の怪異 寿美子』 (山梨県)
秋雄のばあや・寿美子は、毎夜秋雄が13枚天井板を数えると悲鳴をあげることに気づいていました。
けれども秋雄は、何故悲鳴をあげ、気を失ったのか、まったく覚えていません。
そこで八畳間の天井板を数えてみると、14枚目は寝ている秋雄から見て右下…南東の隅にあります。
次の夜、寿美子は隣の間で眠らずに控えており、秋雄の悲鳴と同時に部屋へ飛び込みました。
寿美子の見た天井板には何もありませんでしたが、その日の秋雄ははっきりと口にします。
「天井板を開けて、歯のない白髪のお爺さんが覗くんだ」
意識をはっきりさせた秋雄が頑なにそう言うので、宿の主人に部屋を変えて欲しいと頼むと、
十五代目だという主人はその老人の話を聞いて、こう言いました。
それは、この本陣が出来て二代目の主人の頃の話……。
またもや途中で終わる筒井先生の原稿。
困った人ですね(´m`)
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Posted by 黴 at 13:16│Comments(0)
│四八(仮)