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2008年07月21日

『火葬場の町』 (岐阜県)


『四八(仮)』 プレイ日記 vol.69
『火葬場の町』 (岐阜県)
 契力20消費

 おっ、来ましたねゲスト作家シナリオ。
 これは伊藤潤二氏のシナリオです。




 岐阜県山間のA町で崖崩れが発生し、公民館に集まっていた町民50名以上が死亡しました。
 A町は、こうした惨事が多い町で、そのたびに遺体は町はずれの火葬場で火葬されています。
 今回の事故で叔父を亡くした滝園 信也さんは、火葬場で順番が来るのを待っていました。
 そこで、同じく事故で父親を亡くした友人・井川 浩司さんと顔を合わせます。
 どちらともなく敷地内を歩き始めた2人は、この火葬場の不気味さを口にしました。
 戦前からあるという火葬場は、例えようもない畏怖を感じさせます。
 火葬場の裏手へ回った2人は、そこで遺体を火葬していると思われる強烈なにおいを感じました。


1. 骨喰らいの一族(契力60獲得)
 滝園さんは、火葬場裏手から見える古ぼけた小屋に、影野 稔さんが入っていくところを目撃します。
 そっと中を覗くと、影野さんはその残灰小屋で、人骨と思われるものを貪っていました。
 それから数日後、担任から井川さんが行方不明になったという驚くべき事実が告げられます。
 井川さんの恋人・福沢 玲子さんが言うには、彼は失踪の前に
 「火葬場から死んだ父親の電話が掛かってくる」 と話していたとか。
 それからというもの、A町では住民の失踪が相次ぎました。
 その中には影野さんや彼の恋人と噂されていた江見 ゆかりさんも含まれています。
 ある日の夜、滝園さんの携帯電話に、突如江見さんからの連絡がありました。
 彼女と明日火葬場で会う約束をした滝園さんは、福沢さんもまた井川さんから
 電話を受け、明日火葬場で会う約束をしたことを知ります。
 不審に思った2人は、一緒に火葬場へ向かい、そこで火葬された骨を喰らう人々を目撃しました。
 そんな2人に気づいた影野さんの父・影野 清吉は言います。
 影野一族は、かつての栄光を取り戻すため、生け贄の骨・灰・煙を必要としているのだ、と。
 より良い生け贄を自らの手で得るため、人を攫い、生きたまま火葬することにしたのだ、と。
 そのとき、滝園さんの耳に井川さんの声が聞こえてきます。
 井川さんの声で影野さんは、喉仏を食べると、故人そっくりの声が出せるようになるのだと言いました。
 逃げ出す滝園さんと福沢さんを追いかけてくる影野一族。
 墓地の中で2人を追いつめた影野さんの口からは、雑踏の中にいるように、たくさんの人の声が…。
 次の瞬間、影野さんは首を押さえて苦しみだし、無数の骨が彼の喉を突き破って飛び出しました。
 他の影野一族も、体が大きく膨れあがり、内部から白い骨に貫かれ、死んでいきます。
 彼らは、本来の骨格から生えた新しい骨が針山のようになり、体を突き破られていました。
 検死の結果、その新しい骨は、すべてバラバラのDNAを持っていたと言います。
 そんな中、唯一あの場から逃げ延びたのは、江見ゆかり…。
 墓地で墓を暴き、骨を喰らう鬼女の都市伝説が流布し始めたのは、それからしばらくしてのことでした。
  
2. 煙の世界
 火葬場裏手で煙突を見上げた滝園さんは、そこからまったく煙が出ていないことに気が付きます。
 新しい火葬場ならともかく、戦前のままであるこの火葬場でそんなことがあるのでしょうか。
 においを避けて場所を変えた滝園さんは、墓地の向こうに見える裏山から立ち上る煙を目撃しました。
 しかも煙は、火葬場から駆動音が止まると同時に消え失せたのです。
 火葬と裏山の煙は関係がある、と確信した滝園さんは、その正体を突き止めることにしました。
 翌日、井川さんと共に裏山へ登った滝園さんは、煙の出ていた場所で廃墟を発見します。
 それはかつて大きな屋敷だったと思しき建物でした。
 内部には何故か煉瓦で出来た四角い井戸のようなものがあり、そこから煙が立ち上っています。
 凄まじい臭気の中、井戸に顔を突っ込むようにして深呼吸をしている人影…。
 それは彼らの高校でも評判の美少女・江見 ゆかりさんでした。
 江見さんは、2人に気が付くと、何事もなかったかのように去っていきました。
 憧れの少女の奇妙な行動にショックを受けた2人は、互いに口をつぐみ、帰路につきました。
 自宅へ帰った滝園さんが煙の話をしてみると、お祖母さんが火葬場の煙は、
 昔の地下水道を利用して、郊外へ煙を排出するようになっているのだと教えてくれました。
 では、何故民家と思われるあの廃墟から煙が出てくるのでしょうか?
 疑問に思いながらも普段通り、学校へ通う滝園さん。
 ところが、数日経っても井川さんは登校せず、メールも電話も返事がありません。
 彼の家を訪ねても、誰にも会いたくないと言っているようで、顔を見ることも出来ませんでした。
 自分には何も出来ない、と落ち込む滝園さんですが……
 → 『煙の世界』 開放

3. 業火(契力40獲得)
 学校に出てこない井川さんは心配でしたが、そのうち連絡があるだろうと考えていた滝園さん。
 しかし、井川さんはそれ以来、行方知れずになってしまいました。
 彼の手がかりを求めて奔走する滝園さんは、火葬場で井川さんの携帯電話を見つけます。
 江見さんが何か知っているはずだ、と直接尋ねた滝園さんは、彼女からあの異臭がすることに気づきました。
 やがて惨事の犠牲者もあらかた火葬を終え、ようやく町中からあの異臭が薄らいできましたが、
 それと同時に、江見さんは目に見えて様子がおかしくなっていきます。
 ある日、廃墟へ向かう江見さんを目撃した滝園さんが後を付けると、彼女はまたも排煙口に
 頭を突っ込み、煙が出てこないせいか、涙を流していました。
 そのとき、突如として滝園さんの携帯電話に、井川さんからの連絡が入ります。
 助けを求める井川さんは、体を縛られ、火葬炉の中に居ると言いました。
 火葬場に駆けつけた滝園さんの耳に届く、井川さんの声…。
 井川さんを助け出すべく、炉内に飛び込んだ滝園さんの背後で扉が固く閉ざされます。
 扉の向こうに居るらしい井川さんに、ここから出せと怒鳴る滝園さん。
 けれども井川さんは、骨しか残っていない自分にはどうしようもない、と呟きます。
 井川さんもまた、江見さんと影野さんに騙され、生きながら火葬されてしまったのです。
 滝園さんは激しい痛みと熱を感じ、その体は黒い煙となって裏山から立ち上っていきました。

4. 地下道での最期(契力30獲得)
 火葬炉に閉じこめられている、という井川さんを助けるため、急いで火葬場へ向かう滝園さん。
 ところが、炉内に飛び込んだ滝園さんの方が、中に閉じこめられてしまいます。
 もうおしまいか、というときになってお祖母さんの話を思い出した滝園さんは、
 何とかみつけた排煙口に飛び込みました。
 助かったと思ったのも束の間、激しい炎と煙が滝園さんに迫ってきます。
 滝園さんは、狭い穴の中を死にものぐるいで這い進みました。
 けれどもその甲斐空しく、滝園さんは炎に包まれ、地下道で命を落とすことに…。

5. 猫と死神(契力70獲得)
 枝分かれしている元・地下水道を抜け、ようやく出てきた地上に大きく息をついた滝園さん。
 そのとき、黒いフードを纏い、巨大な鎌を携えた男が現れました。
 男は、「煙の元が出てくるとは珍しい」 と言いながら、滝園さんの首に鎌を振り下ろします。
 真っ赤に染まる視界の中、滝園さんの耳には出口へ導いてくれた猫の声だけが響いていました。

6. 影野一族の謎(契力40獲得)
 枝分かれする地下道で、明るい光が漏れる道に進むと、ついに出口へ到達します。
 ホッとした滝園さんの耳を、江見さんの絶叫が突きました。
 見れば滝園さんが這い出てきたのは、裏山のものとは違う廃墟の中。
 煙を待ちかまえていた彼女と影野さんは、滝園さん本人が出てきたことに仰天したようです。
 影野さんに、滝園さんを殺してしまえと言う江見さん。
 もはや抵抗する力も残っていませんでしたが、影野さんは滝園さんに掴みかかった拍子に
 あの排煙口から転落してしまいます…。
 その後、警察の捜査により、井川さんが火葬場で焼かれた事実が明らかになり、2人は逮捕されました。
 また、あの廃墟を含め、影野一族が所有する家屋からは、いずれも排煙口が見つかったそうです。
 しかしそれが何のためなのか、影野家の人間が何も語らないため真相は不明なのだとか。
 影野稔、江見ゆかりの両名は、拘置されている間、原因不明の禁断症状に苦しんでいると言います。
 
7. 猫屋敷
 登校してこない井川さんのことを、彼の恋人・福沢 玲子さんに相談してみることにした滝園さん。
 すると、福沢さん曰く、井川さんはあの廃墟に行った日以来、江見さんの話しかせず、
 ついには電話にも出なくなってしまった、と泣き出します。
 結局、井川さんはそのまま行方不明になってしまいました。
 福沢さんから相談がある、と言われ、てっきり井川さんのことだと思った滝園さんは、協力を申し出ます。
 彼女は、町に有名なホラー漫画家が越してきたと言い、その屋敷は常に猫の声が聞こえるにも
 関わらず、肝心の猫の姿を見たものが、誰も居ないと話しました。
 そして居なくなってしまった愛猫・富江を捜すため、一緒に猫屋敷へ行って欲しいと言うのです。
 → 『猫屋敷』 開放


非常にボリュームがあり、分岐した先の話が長いこと長いこと。
もの凄く端折った概略も御覧の通りです(;´Д`A
正直、普通のシナリオとは比べものにならないくらいです。
他はやはり短すぎますよ。
分岐したらすぐに終わり、といった印象ですから。
ストーリーも十二分に満足できる内容です。
ただ、発売前の印象だと美しく恐ろしい女性の出てくる話かと思っていましたが、
どちらかと言えば、江見さんは影野一族に組み込まれている感じですね。
ちなみに、タイトルバックの影野くんイラストは、本人そっくりでした(´m`)

【住民情報】
 滝園 信也(たきぞの しんや) 15歳 男性  岐阜県/岐阜県  生存 or 死亡
 井川 浩司(いがわ こうじ) 15歳 男性  岐阜県/岐阜県  死亡
 江見 ゆかり(えみ ゆかり) 15歳 女性  岐阜県/岐阜県  生存 or 錯乱 or 行方不明
 影野 稔(かげの みのる) 15歳 男性  岐阜県/岐阜県  生存 or 錯乱 or 死亡
 福沢 玲子(ふくざわ れいこ) 15歳 女性  岐阜県/岐阜県  生存
 塚原 東太(つかはら とうた) 15歳 男性  岐阜県/岐阜県  生存 or 死亡
 影野 清吉(かげの せいきち) 46歳 男性  岐阜県/岐阜県  生存 or 死亡





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Posted by 黴 at 23:33│Comments(0)四八(仮)
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