『夕闇通り探検隊』プレイ日記　vol.16
【覗きじじいの噂】
　最果て通りの自販機コーナーには、壁の隙間からこちらを見つめるジジイの化け物が出るらしい。
　それを人は 『妖怪・のぞきジジイ』 と呼ぶ。

---

【覗きじじいの噂】　噂入手方法
6月6日(土)　ナオ
　1) 2年3組の教室にいる 『ユアサ ミツル』 と 『セガワ シンタ』 の会話を立ち聞きする
　2) 『ユアサ ミツル』 に話し掛ける
　3) 男子トイレにいる 『ユアサ軍団』 の会話を立ち聞きする
　4) 『ユアサ軍団』 に話し掛ける


【覗きジジイの噂】　噂検証方法
1日目(6月6日)　サンゴ
　1) 探検前に相談
　2) 《最果て通り》 へ移動
　3) 横断歩道手前にある自販機コーナーに入る▲
　4) 奥に進み、パノラマ画面で 『自販機』 を調べる
　5) ×ボタンを押し、「ここから出る」 を選択
　6) 自販機コーナーから出て 『管理人』 と会話
　※【河原の幽霊の噂】 3日目の行程へ進む
　7) 相談
2日目(6月7日)　クルミ
　1) 《最果て通り》 へ移動し、自販機コーナーに入る▲
　2) パノラマ画面で数回辺りを調べる
　3) 自動的に散歩終了
3日目(6月8日)　ナオ
　1) 探検前に相談
　2) 《最果て通り》 へ移動し、自販機コーナーに入る▲
　3) パノラマ画面で、『自販機の隙間』 を調べて、『覗く』 を選択
　4) ×ボタンでパノラマから抜けて、『管理人』 と会話

---

【覗きじじいの噂】　ストーリー
　ナオが教室に入ると、ユアサが真剣な表情でセガワに何やら熱弁を振るっています。
　異様な雰囲気を感じて話し掛けてみると、ユアサはナオにも事の次第を語り始めました。
　興奮していて要領を得ませんが、人が入れるはずもないような自販機の隙間から、
　こちらを見ている目が見えた、ということらしく、ユアサはそれを 『のぞきジジイ』 と名付けたようです。
　一方、男子トイレでは、ユアサの取り巻きたちが、件の出来事について話していました。
　どうやら、常々彼の思考にはついていけない部分があったらしく、ここぞとばかりに小馬鹿にしています。
　ナオに、ユアサの必死な様子を聞いた彼らは、付き合っていられないと感じたらしく、
　今日からユアサを、ナオやセガワのお友達にしてやってくれ、と言うのでした。





　甲州街道方面の最果て通りにある、いかがわしいものを売る自販機コーナー。
　そんなところに行く輩に軽蔑の視線を送るサンゴと、必死に自分が行ったわけではないと弁解するナオ。
　噂の発信源がユアサだと知ったサンゴは、あからさまに疑わしげな声をあげます。
　しかし、“男共の薄汚い劣情” の権化である場所には興味があるようで、ついでに妖怪探しを決行。
　早速、3人で自販機コーナーに忍び込みました。
　中は暗く薄汚れていて、そこにある雑誌やビデオは、サンゴの目には殊の外、汚らしく映りました。
　ふと気が付くと、後ろに居たはずのクルミの姿がありません。
　クルミを探して外に出たところを、自販機の管理人に見つかり、3人はお叱りを受けてしまいました。
　しかしサンゴが、妖怪が出るので肝試しに来た、と言えば、管理人は困惑顔。
　ただでさえ機械を壊されたり、子どもが出入りしたりして困っているのに、妙な噂を立てないで欲しい、と。
　あまりに中学生が来るので、この間は自販機の隙間に隠れて脅かしてやったのだと言います。
　そのとき逃げていった人物の風貌を聞く限り、この管理人が 『のぞきジジイ』 に間違いありません。
　何とも馬鹿馬鹿しい結末に、呆れかえるサンゴ。
　ところが、クルミは 「上から覗いていた」 老人を見た、と言い張ります。
　どうやら、噂はこれで解決、とはいかないもよう。



　翌日、クルミを先頭にして、再度自販機コーナーを調べに来た3人。
　中に入ると、クルミは厭な気配を感じ取ったのか、とても及び腰です。
　クルミが自販機コーナーの内部を見回していると、不意に荒い息づかいが聞こえてきました。
　そしてかすかな含み笑い…。
　声はどうやら上から聞こえてくるようです。
　天井を見上げたクルミは、そこに巨大な男の顔を見て、逃げ出してしまいました。



　あくまで、「ジジイが天井から見ていた」 と主張するクルミ。
　ならば、もう1度確かめに行こうと提案するサンゴですが、また見つかれば学校に通報されかねません。
　そこで、まだ1度も先頭に立っておらず、且つ優等生のナオに人身御供になってもらおうと考えます。
　渋々、先頭になったナオですが、いざ調べる段階になると、2人を待たせ、単身自販機コーナーへ。
　誰かに見つかったら…と恐る恐る奥へ進んだナオは、自販機の隙間から見える壁に、
　穴が開いていることに気が付きました。
　覗いてみると、穴から見えるのは、どうやら隣家の庭。
　隣家は明かりがついており、人が住んでいるようですが……。

　そのとき、様子を見に来た管理人にナオはつまみ出されてしまいます。
　学校に連絡されないかと慌てるナオに、管理人はある1人の男性の話をしてくれました。
　その男性は、母親の世話をしながら、毎日真面目に働き、長く独り身だったそうです。
　真面目に真面目に生きてきたその人が、ある日、女子学生に悪戯をして、警察沙汰になったとき、
　管理人はとても驚いたと言います。
　人が誰しも持つ感情を、嫌悪したり抑圧したりしてはいけないとは思うが、
　きっとその男性は、順序を間違えてしまったのだろう、と言う管理人。
　人間、道を踏み外しそうになることがあるかもしれない。
　そんなとき、その足で踏みとどまるか、下まで転げ落ちるかは、自分次第です。
　管理人は、過ちを犯したとき 「叱られた」 で済むのは、子どものうちだけなのだから、と3人を諫めました。





　のぞきジジイの正体は解ったものの、クルミの言うジジイの正体は解らずじまい。
　そのことに納得がいかないサンゴですが、ナオは強硬に調査の打ち切りを口にします。
　サンゴに何と言われても、自分の中にもそういう気持ちがあるのは確かなのだ、と言って。

---

【覗きじじいの噂】　総評
　管理人さんの口ぶりからして、話に出てきた男性が、ナオの見た隣家の住人というのは確かなようです。
　ただ、クルミの見た天井の顔が、その男性なのかどうかは解りませんね。
　真面目な人だったと言いますから、過ちを犯してしまったことをとても反省していることでしょう。
　それでも欲求あるいは願望が押さえられず、生き霊のような形で出てきたのか。
　あるいは、顔は男性のものではなく、クルミが言っていた 「黒いのいっぱい」 が形になって
　出てきたものなのかもしれません。(サンゴの言葉を借りて言うなら、「男共の薄汚い劣情」 の権化？)
　しかし、だとすると “ジジイ” の姿をしていたというのが解せないので、
　やはり隣家の男性が関与しているという線が濃厚でしょうか。

　今回の噂は、くだらないながらもきちんと解決した…と思いきや、更に真相が隠されているという二段構え。
　なーんだ、管理人さんが犯人かぁ、と思った直後のクルミの発言には、ギョッとさせられます。
　ちなみに、誰が先頭になれば良いのかは、相談すると明確に教えてくれますので、
　その点に関しての苦労はない噂と言えるかもしれません。





<< BACK　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　NEXT >>

あなたにおススメの記事