『学校であった怖い話』 プレイ日記　vol.48
福沢玲子　隠しシナリオ 『誰が駒鳥殺したの』
　福沢さんの隠しシナリオは、風間さん同様7話目に現れます。
　福沢さん自身の7話目はテキストのみのシナリオですが、こちらはボリュームもあり
　ちょっと仰天するストーリーも、見ごたえがあります。
　真の福沢玲子7話目、と言っても良いのではないでしょうか。

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【隠しシナリオへの道】
1) 1話目に福沢さんを選択
2) 保健室で震える早苗ちゃんに「声をかける」
3) エクトプラズムを吐く早苗ちゃんを「放っておく」
4) こちらを見た早苗ちゃんに「駆け寄る」
5) 見ちゃった？と聞かれて「見たと答える」
6) 福沢さんの話を「信じない」
7) 6話目に岩下さんを選択


福沢さんに1つの予言をした早苗ちゃん。
近々、福沢さんが出会う坂上くんという男の子は、とても危険な位置にいると言うのです。
そして6話目が終わり、解散しようかというそのとき、早苗ちゃん本人が部室へ現れました。
坂上くんの無事を喜び、皆に 「今帰ると死んじゃうよ」 と突拍子もないことを言う早苗ちゃん。
当惑する面々に、「7人目がこの中の誰かを殺しに来る前に、私が7話目を話す」 と言い出します。
新堂さんや岩下さんの反感を買いつつも、7話目を話すことになった早苗ちゃんは、
尚も一同を驚かせてくれます。
曰く、早苗ちゃんは坂上くんと結婚することになっているので、その危機を救いにきたんだとか。
　
　結婚の約束をすると、早苗ちゃんは体の中にいるおばあちゃんが、勝手に抜け出したときに
　目撃したという怖い話をしてくれることになりました。
　　神田拓郎という男子生徒には、嫉妬深く過剰に束縛する性質の恋人がいました。
　　彼女に嫌気がさした神田さんは、自分に好意を寄せる女の子に心変わりします。
　　ところが、その女の子に片思いしている男の子もいて、彼は神田さんを憎んでいます。
　　そして、神田さんは一見自殺に見える形で死亡しました。
　　彼は自殺なのでしょうか、それとも誰かが彼を殺したのでしょうか。
　これで早苗ちゃんの話はおしまい。

　拍子抜けする一同ですが、早苗ちゃんはこれから来る7人目がその神田さんなのだと言います。
　すると突然、新堂さんが激昂し始めました。
　なんと、神田さんの彼女は岩下さん、神田さんに思いを寄せていたのは福沢さん、
　福沢さんに片思いしていたのは細田さん、という構図が明らかになったのです。
　早苗ちゃんが言うには、神田さんは自分のように誰かの首を奪わない限り成仏できないのだとか。
　そして、この中にいる神田さんを殺した誰かが犠牲になるべきだ…と。
　因縁のある面子による激しい罵り合いが始まります。
　そのとき、部室のドアが開き、神田さん…と思しき首のない男が入ってきました。
　その恐ろしい姿に怯えたのか、ここで新たな因縁が発覚します。
　新堂さんは神田さんをいじめており、風間さんは岩下さんにちょっかいを出していました。
　更に福沢さんは岩下さんを見返すために神田さんを振っていて、
　細田さんは神田さんへの恨みから、陰湿な嫌がらせを繰り返していたようです。

　呆然とする坂上くんの頭の中に神田さんの声が響きました。
　彼は、誰を殺せば自分が救われるのかを知りたいようです。
　坂上くんは、この中の誰を犠牲にするかの決断を迫られますが……

1.　最後のお願い
　結婚の約束を迫る早苗ちゃんを拒絶すると、早苗ちゃんは泣き出してしまいました。
　それを見て、気を削がれたのか、三々五々部室を出て行く面々。
　坂上くんと2人きりになった早苗ちゃんは、結婚を諦める代わりにお願いを聞いてほしいと言います。
2.　裏切りの代償
　早苗ちゃんの不可解な言動に圧倒され、結婚の約束を反故にしようとする坂上くん。
　坂上くんの裏切りにショックを受けた早苗ちゃんは、部室の扉を開け放ちます。
　誰か1人が生贄になれば他の面々は助かると言った早苗ちゃんは、坂上くんを指名します。
　ゆるゆると近づいてくる神田さんから逃げようとしても、全員に体を抑えられ身動きがとれません。
　早苗ちゃんの体の周りでは、身の内にいるという霊たちが、坂上くんを見つめていました…。
3.　彼女の死
　坂上くんは、神田さんを愛し、憎んでいたはずの彼女の名を告げます。
　すると部室の電気が消え、再び明かりが戻ったとき、彼女は首をもがれて死んでいました。
　彼女の首を、失われた首の代わりにして去っていく神田さん…。
　早苗ちゃんは、誰も死なせたくなかった…と泣き叫ぶのでした。
4.　宇宙人の底力
　あんなちゃらんぽらんは、この世に存在しなくても良い、と風間さんを犠牲者に選ぶ坂上くん。
　風間さんに神田さんの手が伸びようとしたとき…
「下手に出てるからって甘く見るなよ」
　今までの怯え方が嘘のような発言をしたのは、当の風間さんです。
　どこからか凄まじい光が放たれ、皆が目を開けたとき神田さんは消えていました。
　坂上くんの頭の中に、風間さんの声が響きます。
『俺が何者かって？地球外生命体とでもしておこうか。男は謎が多い方が良いからな』
5.　日野さん　その愛
　誰も選べないと苦悩する坂上くんに苛立ったように、神田さんは歩みを進めます。
　沈黙を破る叫びをあげたのは、いつの間にか部室の入り口に立っていた日野さんでした。
　首のない神田さんを一目で見抜いた日野さんは、「自分を恨んで出てきたのか」と涙を流します。
　日野さんの独白によると、彼は仲の良かった神田さんが恋人とばかり居るようになったことに
　耐え切れず、自分の思いを告白したものの、神田さんに避けられてしまったのだそうです。
　岩下さんや福沢さんには渡したくない、と首のない神田さんを抱きしめる日野さん。
　何と、日野さんはそのまま首なしの神田さんを連れ去ってしまいます。
　数日後、日野さんは学校脇の川から水死体として発見されました…。
6.　助けておばあちゃん
　心の中に浮かんだ名前を神田さんに告げようとしたとき、早苗ちゃんの体が震えだします。
　そして、彼女の口からは、おばあちゃんの霊だというあのエクトプラズムが…。
　おばあちゃんの霊は、神田さん目掛けて襲い掛かります。
　神田さんは絶叫をあげて消滅し、おばあちゃんは再び早苗ちゃんの体の中へ。
　事件は幕を下ろしました。
　誰か1人に責任があるわけではないけれども、皆が少しずつ持っていた悪心が
　こんな事件を引き起こしたのだろうと考える坂上くん。
　あれ以来、語り部たちと顔をあわせてはいませんが、早苗ちゃんとは良い付き合いをしています。
　結局、七不思議の記事に7話目を載せることはできませんでしたが
「七不思議をすべて聞くと悪いことが起こるので、ここには記すことができない」
　と締めくくった言葉は、あながち嘘とも言えないでしょう。



風間さんが最高に輝くときです。
それまでの経緯がどうでもよくなるくらい輝いています。
他のどのシナリオでも、ここまで輝くことはないので、しっかり目に焼き付けませう。
大概のシナリオでは、語り部と坂上くん以外が目立つことは少ないのですが、
このシナリオは、皆べらべら喋り捲るので、読んでいてなかなかに楽しいものがあります。
それにしても、いざ首なし神田さんが現れたときに、それまで早苗ちゃんには強気だった
新堂・岩下組の態度が、面白いほど対照的です。
新堂さんがビビりまくりなのに対して、岩下さんは一向に動じません。
格の違いというやつでしょうか…。






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