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2011年03月09日

第18話 『亡霊』


相棒 9th season 第18話 『亡霊』 (11/03/09放送)
 極左テロ集団 『赤いカナリア』 の元幹部・本多 篤人の死刑が執行されました。
 しかし、それは表向きのことで、彼は密かに釈放されます。
 常識では有り得ないこの事態をつくりあげたのは、政府そのものでした。




「本多篤人を釈放しなければ、炭疽菌による無差別テロを起こす」
そんな要求をしてきた 『赤いカナリア』 との交渉に当たるのは、衆議院議員・片山 雛子
政府が死刑執行を偽ってまで、本多を釈放したのは、この大量の炭疽菌を確保するためだったのです。
実行部隊の公安調査庁は、釈放した本多に尾行を付け、赤いカナリアを一網打尽にしようと考えますが、
片山議員は、炭疽菌がこれですべてとは言えない以上、危険を冒すわけにはいかない、と判断しました。
公安調査庁の三反園 邦康管理官も、渋々、撤収指示を出します。
ちょうどその頃、特命係は拘置所の瀬戸内 米蔵元法務大臣に呼び出されていました。
瀬戸内氏は、本多が密かに釈放されたことを知っており、その理由を探るため、特命係を呼んだのです。

 そう言えば、瀬戸内さんが逮捕された事件が切っ掛けで、薫ちゃんは警察を辞めたんでしたっけ。
 8~9th seasonでは、薫ちゃんのことには敢えて触れられていない感じでしたが、
 瀬戸内さんは、さらっと口に出しましたな。
 そして、本多篤人が逮捕された事件は、新生特命係の初事件と言っても良いですよね。
 本当の初事件では、神戸くんは傍観者って感じでしたし。
 ところで黴は、『カナリアの娘』 のときの神戸くんが1番面白いキャラクターだった気がします。
 変人ぶりで、人を振り回してばかりの右京さんが、閉口するほど口うるさいなんて!とワクワクしたのに、
 段々と、普通のサポートキャラになってしまって…(;´Д`A


本多篤人釈放の首謀者は、赤いカナリア幹部・鮎川 音弥でした。
しかし、目的は釈放そのものではなく、日本政府がどこまで交渉に応じるかを見極めること。
鮎川は、無用の本多に中国国籍のパスポートを与え、国外逃亡させようとします。
本多は出国前に、娘の早瀬 茉莉に一目会いたいと願い、彼女のマンションへ。
茉莉さんは、死んだはずの父親に抱きしめられ、驚きを隠せませんでしたが、
1人去っていこうとする本多を引き留め、食事を振る舞おうとします。
ところが、茉莉さんが食材を買いに行った隙に、謎の男が本多を襲撃。
男は返り討ちにされますが、これにより本多は、娘を連れて逃亡しなければならなくなりました。

 『赤いカナリア』 には本多を殺すメリットがありませんから、この男は公安調査庁かな?
 冒頭でも、強硬手段をとりたがっている一派がいましたよね。
 彼らは、本多を捕らえて、赤いカナリアを壊滅させようとしているのでしょうか?
 それとも、テロリストを野放しにするくらいなら、殺してしまえと思っている?


本多について調べ始めた特命係は、早瀬茉莉の自宅で、荒れた室内と、男の遺体を発見しました。
急行してきた捜一に、本多篤人生存の可能性を告げると、当然、彼らは色めき立ちます。
ですが、鑑識の結果、確かに茉莉さんの自宅からは、本多の指紋が検出されました。
また、一課の現場検証中、マンションの周囲をうろついていた不審な車両が、
片山議員の事務所の車であることも判明。
特命係が事務所へ赴き、片山議員を問い詰めると、彼女は今回の一件の背景について語り始めます。
そもそもの始まりは、昨年の6月、総理官邸に届けられた、『赤いカナリア』 の脅迫文でした。
「日本政府はテロに屈しない」 との公式見解を守るため、政府は交渉そのものを隠蔽することにします。
その対策本部として、組織の垣根を越えて、優秀な人材が秘密裏に集められました。
片山議員や三反園管理官もそこに加わり、陣頭指揮を執ったのは、小野田 公顕官房長。
小野田官房長は、その手腕で 『赤いカナリア』 を説得し、今年の3月までタイムリミットを伸ばすと共に、
釈放と引き替えに炭疽菌を提出するという条件も呑ませました。
しかし、官房長はその年の7月に死亡…。
後を引き継いだのが、片山議員というわけです。

 組織の垣根を越えた優秀な人材…というのは、緊急対策特命係を彷彿とさせますよね。
 あのときは右京さんが交渉役を務めていました。
 今回の組織は、『チーム』 とだけ呼ばれていたそうです。
 右京さんが二課に居続けたなら、この 『チーム』 にも参加していたかもしれませんな。
 それはともかく、映画公開中だからか、最終回にまで映画を絡めてきましたね。
 でも、露骨に映画の内容がリンクしている…というわけではないので、程良い宣伝度合いだと思います。
 ただ、自分で観るまでは、映画の情報をシャットダウンしようと考えている人が居たら、
 かなりのネタバレですよね(;´Д`A






暗躍する公安調査庁は、鮎川を捕らえ、拷問により、炭疽菌の在処を突き止めます。
そして、その夜、鮎川の首吊り死体が埠頭で発見されました。
「早瀬茉莉の部屋で男を殺したのは自分だ」 という遺書を残して…。
一方、特命係は、『チーム』 に引き抜かれたと覚しき人物をピックアップすることで、
茉莉さんの部屋の遺体が、公安調査庁の丸山 宏樹調査官であることを突き止めます。
その丸山さんを殺害して逃亡中の本多は、娘と共に国外逃亡するため、片山議員に助力を求めました。
ところが、片山議員は協力を申し出た一方で、警視庁を動かし、2人の身柄を拘束してしまいます。
当然、片山議員に裏切られたと考える本多ですが、彼女の真意は、本多と茉莉さんを、
公安調査庁の手の届かない、警視庁の監視下に置くことにありました。
身の安全を確保したうえで、後日、密かに出国させようというのです。

 公安の手に渡さないようにする、というのは、『チーム』 の人間が本多を殺したら、
 『赤いカナリア』 が報復に、炭疽菌によるテロを行うかもしれないですから、理解できます。
 しかし、国外逃亡を手助けするのは何故でしょう。
 公安からの保護の延長?
 それとも、本多を逃亡させることに意味が?
 小野田官房長の意向だったようですが、片山議員はそれを一から十まで知っているのかな?
 どうも、公安の行動に比べて、逃がすことに拘る姿勢に、違和感を感じるんですよね。


本多を捕らえた警視庁ですが、取り調べることは許可されず、本多は中国人・楊翔明として拘留されました。
圧力に納得のいかない伊丹さんは、苦肉の策として、特命係にその情報を漏洩。
すると右京さんは、入国管理局を名乗り、本多を不法滞在の外国人として引き取る荒技に出ました。
拉致した本多に、何故、素直に釈放に従ったのかを尋ねる右京さん。
その理由は、第一に娘に会いたかったから、第二に裏に何があるのかを見極めたかったから。
それを聞いた右京さんは、本多が真実を知る手伝いができる、と申し出ました。
真実は、すべての事実が明らかになってこそ、真実なのだと言って。





本多から、ライターに発信器が仕込まれていたと聞いた右京さんは一計を案じました。
本多から、茉莉さんの携帯電話に連絡を入れさせたのです。
茉莉さんは、直後に片山議員に電話を掛け、本多の居場所を報告しました。
そして、報告された本多の隠れ家へやってきた1人の男。
男は本多を始末しようと乗り込んできた、公安調査庁の人間でした。
しかし、先ほどの電話は、公安による盗聴を想定した右京さんの罠。
実行犯は、待機していた捜査一課に身柄を拘束され、三反園管理官の指示であったことも明らかになります。
テロリストは撲滅すべき、と考えていた三反園管理官は、小野田氏の弱腰に失望していたのだと言いました。
小野田氏は、存命中から、この 『チーム』 内の分裂に気づいていたのでしょう。
だからこそ、片山議員が引き継いだ計画には、公安への対処法も含まれていた…。
さらに、小野田氏は、本多に独自の “発信器” をつけていました。
それが茉莉さんだったのです。
茉莉さんに接触した小野田氏は、本多が釈放されること、釈放後、娘に会いに来ることを告げ、
進退窮まったときには、自分か片山議員に連絡するよう、言い含めていました。
連絡すれば海外逃亡することができるが、連絡しなければ本多は死ぬ、と。

 小野田官房長の計画はどこまでで、片山議員の改変はどれくらいなのか。
 これが黴には、今もって見えていないため、少々、思考がふらつき気味。
 もちろん、大筋は小野田官房長のものでしょうが、片山議員が他人のレールにそのまま乗っかるとは
 思えませんから、細かいところで、計画を変更しているはずなのですが、
 どうにもこうにも、それが解らない…(;´Д`A
 だから、片山議員の狡猾さが、いつもよりも感じられないんですよね。
 都合の良いように変えやがって……というのが見えなくて。


紛争地帯を渡り歩き、テロを肌で感じてきた本多は、弱者の命しか失われない方法で、
国を変えようとすることの愚かしさを知り、以来、破壊活動からは身を引いてきました。
今回のことで、政府の隠蔽体質が改まらない限り、鮎川のような人間が後を絶たないと考え、
本多はすべてを白日の下に晒す決意をします。
死刑執行が偽りであったことに世間は驚愕しましたが、結局 『チーム』 の存在が明らかになることはなく、
一連の出来事は、公安調査庁の暴走と結論づけられました。
片山議員はまたしても、傷一つ受けることなく、自らの立場を確かなものとしたのです。
一方、特命係は 「警視庁が本多篤人の身柄を確保していた」 という事実を隠蔽するため、お咎め無しに。
釈然としない右京さんですが、もう1つ納得できないことがありました。
それは、瀬戸内氏が本多篤人釈放を知った情報源。
問いただすと瀬戸内氏は、小野田官房長本人から聞いたことを白状しました。
面会に来た官房長から計画を打ち明けられた瀬戸内氏は、相手がテロリストとは言え、
無益な殺生をするつもりではないか、と危惧したそうです。
それに対し、官房長は、自分の目の黒いうちは誰も死なせない、と言いました。
その言葉こそが、官房長の本当の遺言だったのかもしれません。

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Posted by 黴 at 23:58│Comments(0)相棒
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