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2010年02月17日

第16話 『隠されていた顔』


相棒 8th season 第16話 『隠されていた顔』 (10/02/17放送)
 特命係が訪れていた恵稜大学の農学部で爆発が発生。
 亡くなった社会学部の曽田 敬助準教授が、農学部の倉庫で喫煙したところ、
 ボンベから漏れていたLPガスに引火してしまい、生じた事故のようです。
 しかし右京さんは、社会学部心理学科の准教授が農学部の倉庫で煙草を吸っていたことに違和感を覚えました。




曽田さんの所属していた鶴見研究室を訪ねると、突然の訃報に小笠原 槙子准教授を初めとする
教官や学生たちが、各所への連絡のため、慌ただしく動き回っていました。
小笠原さんの話によれば、今日は午後から定例会として、海外の心理学講演のビデオを鑑賞。
鶴見 秀雄教授による解説が終わったのは午後3時頃だったと言います。
学生たちはそれぞれ、後片付けや質問に追われ、誰も曽田さんに注目していた者はいません。
それから間もなく、あの爆発音が響いてきたのだとか。
また学生たちは、大学の分煙推進により喫煙場所が遠くなったため、ヘビースモーカーの曽田さんは、
近場の倉庫で煙草を吸っていたのではないか、と証言。
教授の座を狙う曽田さんは、嫌煙家の鶴見教授におもねるため、禁煙を宣言してはいましたが、
その実、煙草を止めるつもりなど、さらさらなかったようです。
しかし、当の鶴見教授は、教授に推薦する人物として、経験はあれど人望のない曽田さんと、
頭脳明晰ではあっても未だ若い小笠原さんの間で揺れ動いていたもよう。

 予告のサブリミナルという単語から推察するに、定例会で見たビデオあたりにタネが…?
 だとすれば、問題は誰がそれをやったかですよね。
 小笠原さんが教授の座を狙って…というのは普通すぎますから、彼女に心酔している人物が犯人?
 あるいは、小笠原さんは無関係で、別の理由から曽田さんを恨んでいた人物がいた、とか。
 予告がネタバレになっているのなら、一捻り加えたストーリー展開を期待したくなります。
 これで単にサブリミナルしか見所がないとしたら、久々に酷い予告だった…という感想になりますが。


農学部の学生たちに事情を聞いたところ、あの倉庫は彼らの喫煙場所になっていたようです。
この証言で、ガスが徐々に漏れていたという可能性は低くなりました。
すなわち、彼らが最後に倉庫を使用した土曜日以降に、ガスのボンベを緩めた犯人がいるはずです。
一方、曽田さんの自宅を捜索すると、そこには、多数のレンタカーの領収書と、空っぽのカメラケース…。
神戸くんは、曽田さんが何者かを尾行・監視していたのではないかと推測しました。
その相手は、教授になるために邪魔な人物…小笠原さんである、とも。
ところが、曽田さんのデスクから見つかったカメラに記録されていたのは、鶴見教授と助教の室井 由香さん。
室井さんに事実を問いただしたところ、彼女は自分にセクハラをしたばかりか、
このような写真を盗み撮りしていた曽田さんを悪し様に罵りました。
更には、勢い任せに小笠原さんのことも、隠れて学生と付き合っているような問題のある人間だ、と評します。
小笠原さんの恋人・岡本 賢治さんは、思考に偏りのあるおかしな人物だと言うのですが…。

 小笠原さんが定例会を日曜に変更したのは、倉庫を使う農学部生が居ないように。
 岡本さんが参加人数に不釣り合いな大視聴覚室を借りてきたのは、喫煙場所のあるA号棟を避けるため。
 そして、曽田さんが朝から煙草を吸わないまま、定例会に出席するように働きかけた結果、
 彼は定例会が終わると、一目散に農学部の倉庫へ向かった……というのが神戸くんの推理。
 この裏をかいて、サブリミナルという可能性が登場するなら、もう1つくらい裏をかいて貰わないと、
 前述の通り、予告による盛大なネタバレになってしまいますよね。


曽田さんの撮った写真を調べていた右京さんは、研究室の様子を写した1枚に、奇妙なものを見つけます。
それは、小笠原さんのパソコン画面に大写しになった岡本さんの顔…。
岡本さんは、自身のリポートをDVDにまとめて、小笠原さんに提出していたと言います。
DVDを借り受けた特命係は、岡本さんがその映像の中に挿入していた彼自身の画像を発見。
問い詰めてみると、岡本さんはサブリミナル効果に強い関心を抱いていたもよう。
その研究をするために大学に入ったにも拘わらず、日本ではサブリミナル効果はほとんど研究されておらず、
鶴見教授も、曽田准教授も、研究課題としては認めてくれなかったのだそうです。
そんな中、唯一、理解を示してくれたのが小笠原さんでした。
岡本さんは、小笠原さんを振り向かせようと、サブリミナル効果の実践を試みたのだとか。
やはり、小笠原さんに好意を抱いている岡本さんが彼女の共犯者だった…。
そう確信した特命係ですが、岡本さんはそれを笑い飛ばします。
犯行は自分1人で、小笠原さんのためにと思ってやったこと。
定例会のビデオを加工し、サブリミナル効果を用いて、曽田さんが倉庫で煙草を吸うようにしたと言うのです。





実際のところ、心理的に誘導されていたのは、岡本さんの方でした。
小笠原さんは、日々の会話で巧みに岡本さんをコントロールし、曽田さん殺害計画を植え付けたのです。
彼女がしたことと言えば、定例会を日曜に変更してもらったことと、
定例会を終えた曽田さんに、農学部の倉庫で煙草が吸えると囁いたことだけ…。
しかも、後者に関しては右京さんの推論に過ぎません。
サブリミナル殺人以上に証明が難しい犯罪に、捜査一課は動揺を隠せません。
そこへ米沢さんから、被害者の靴に、倉庫にこぼれていた液体肥料が付着していたという連絡が入りました。
それを聞いた右京さんは、小笠原さんの関与を立証できるかもしれない、と言います。

 なかなか面白いストーリー展開ですね。
 神戸くんが推理を披露し、容疑者の岡本さんがそれを完全否定。
 と思いきや、間違っているのは岡本さんの方で、実は神戸くんの推理が正しかった、と。
 しかも、サブリミナルという奇抜なトリックかと思ったら、堅実な(?)心理トリックだったというのも個人的に良点。
 曽田さんに倉庫のことを直接的に、しかも直前に伝えたというのは、ちょっとどうかと思いますが、
 確かに前々から植え付けていた意識では、確実に倉庫へ向かってくれるか判りませんよね。
 でも、そこだけはどうにも、賭けに出た感じが拭えませんなぁ。


小笠原さんに、曽田さん殺害への関与を直接問いただす特命係。
当然、憤慨して立ち去ろうとする小笠原さんですが、その背中に右京さんは、「確認行為」 と声を掛けました。
以前彼女が、PCの電源を落としたか気になって確認せずにはいられない、自身の心理状態を指した言葉です。
小笠原さんはあの日、岡本さんがガスのボンベを開けに行った後、どうしてもそれを自分で確認しなければ
不安で仕方がなくなり、自ら倉庫へ向かってしまいました。
その証拠となるのが、彼女の靴の底に付着した液体肥料…。
犯行が露呈した小笠原さんは、あのとき確認行為の講釈をしてしまったことへの後悔を洩らします。
それに対して右京さんは、今口にすべきは、好意を利用した岡本さんへの謝罪ではないのか、と言いました。
騙されていたと知っても尚、岡本さんは小笠原さんを庇い続けているのですから…。



【総評】
 どんでん返しがあったというだけではなく、間違いかと思われた推理が実は正しかったという
 ちょっと変わった展開があったのが面白かったですし、サブリミナルからの転換もすっきりしていました。
 動機に関しても、今回さほど重要ではありませんでしたから、変にダラダラひきずったりせず、
 最後に小笠原さんからの告白という形で描かれたのは、まとまりが良くて見やすかったです。
 テーマが重いわけでも、人間ドラマが濃密なわけでも、推理部分が際だっているわけでもなかったので
 物足りないと言えば物足りないんですけど、構成や展開は、非常に黴好みでした。




【来週の相棒】
 何か、右京さんが妙な商売始めてますが…(;´Д`A
 シロアリバスターじゃないだけまだマシでしょうか。

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Posted by 黴 at 23:59│Comments(0)相棒
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