雨後

2011年09月14日 23:26

『HEAVY RAIN 心の軋むとき』 プレイ日記 vol.43
Chapter6 ~エピローグ~

 各キャラクターのエピローグが描かれたこのシナリオで完結となります。
 ニュースやトーク番組のBGMが異様に明るくて、違和感バリバリでした(;´Д`A


【イーサン・マーズ:新しい始まり】
 折り紙殺人鬼として指名手配されながらも、真犯人の恐ろしい要求を、知恵と勇気でクリアし、
 見事、自身の息子・ショーンを救い出したイーサンは、一躍ヒーローとして報道されました。
 警察からも正式に謝罪を受け、容疑は完全に晴れたのです。
 そんなイーサンは、ショーンと2人、新しい家を探していました。
 これからはずっと2人一緒です。
 決して離れないと誓ったイーサンに、ショーンも満面の笑顔を見せてくれました。

 (; д )  ゚ ゚ グレイスは!?
 いやいや、いけるだろ!
 3人で仲良く暮らせるだろ!
 ジェイソンの死も乗り越えただろう、イーサン!?
 グレイスのグの字も出てこなかったな……(´Д`;)



【マディソン・ペイジ:ヒロイン】
 身の危険を冒して、折り紙殺人事件の解決に貢献したマディソンは、
 その全容を記した調査記事で、ピューリッツァー賞受賞も囁かれています。
 また、著書 『HEAVY RAIN』 は飛ぶように売れ、サイン会は長蛇の列。
 そんな中、1人の男性ファンがこう囁きました。
「あなたに釣り合うのは、もっともっと残忍な相手だ」
 サインを終えたマディソンが顔をあげると、その男性はもう何処にも居ませんでした。

 これは次回作を暗示しているのか、マディソンの心の不安を表しているのか、
 あるいは異常なファンに今後、彼女が害される可能性を示しているのか。
 どちらにしろ、ちょっと心配になる終わり方ですね。



【ノーマン・ジェイデン:解決】
 ほぼ1人で捜査をやり遂げたFBI捜査官 ノーマン・ジェイデンもヒーローとして持ち上げられていました。
 そしてジェイデンは1つの決別を果たします。
 トリプトケインをすべて破棄したのです。
 ところが、ARIを用いた証拠品の調査中、ジェイデンは自身を狙う戦車の幻覚を見ました。
 驚いてARIを外すも、小さな戦車は再び姿を現します。
 反射的にサングラスを外そうとして驚愕するジェイデン。
 戦車は尚も増え続け、砲台の照準をこちらに合わせています。
 静かに両手を挙げて降伏の意志を示したジェイデンは……

 ジェイデン……(ノд`)
 シナリオはこれで暗転して終わりですが、多少予想していたとおりになってしまいましたね。
 こうなるだろうなぁと思っていた展開がそのまんま来ましたよ。
 イーサンはあんなに幸せそうな結末だったのに、何という格差社会…or2



【スコット・シェルビー:折り紙の墓】
 兄のジョンと同じ墓地に埋葬されたシェルビー。
 その墓の前に佇むのはローレンです。
 確かにシェルビーに好意を抱いていたローレンですが、息子を殺した犯人を許すことは決してできません。
 もはやシェルビーには軽蔑しか感じない。
 そう言ってローレンは、折り紙殺人鬼 スコット・シェルビーの墓に唾を吐きかけ、墓地を後にしました。

 真相は解明できたと自己判断して、クリア後に攻略サイトを覗いてきました。
 真エンドがあるならば、やはりこの結末が、もっともそれに近いものらしいです。
 ただ、個人的にとても気になるのは、シェルビーの 『完全犯罪』 ルートがあるということ。
 3人の主人公が真相に到達できず、シェルビーが犯人だという証拠をすべて隠滅することができれば、
 トロフィー 『完全犯罪』 が手に入り、それっぽいエピローグも見られるのだとか。
 他の分岐は……良いかな。

 確かにこのゲーム、プレイしていて面白かったですし、ストーリーもワクワクしながら見られました。
 非常に引き込まれる内容で、サスペンスの要素は素晴らしかったと思います。
 まるで映画を観ているかのようでいながら、登場人物として、それに参加できる楽しさ。
 細やかな人物描写に、すっかり入り込んでしまいました。
 真相に辿り着くと、ストーリー上の矛盾点が見えては来ますが、全体的な雰囲気は非常に良いです。
 ただ、ストーリー分岐のシステムが、期待していたものと少し違ったかなぁ、という印象。
 コマンド入力や、選択肢が 「成功」 と 「失敗」 に分かれているのがほとんどで、
 エンディングも主要キャラクターが死んでいるか否かに依存しているようです。
 何というか……プレイヤーが真相に気づいていないといけない、という類のものや、
 正しい推理をして選択肢を選ばないと、真相に辿り着けないというものではなく、
 コマンド入力に成功すれば、キャラクターが真相に近づけますよ、という仕組みだったのが残念。
 もっと、謎を解き明かすのが難しいゲームだと思っていたんです、プレイ前は。
 一周目は何が何だか判らないうちに、皆、殺人鬼に殺されてしまって、繰り返しプレイするうちに、
 徐々に真相に気が付いて、正しい選択ができるようになる…みたいな。
 でも、実際は黴のように初プレイで、真相に辿り着いてしまったわけですし、
 乱暴な言い方をすれば、QTEさえミスしなければOKなんですよね。
 ジェイデンがブレイク警部補を疑うシーンのような、ああいう要素をもっと盛り込んで欲しかったんです。
 今後も同じシステムを用いた作品が出るのなら、是非、推理ものとしての難易度を高くしていただきたい。
 アクション部分ではなく、頭を使う方面で、周回プレイ必至のゲームになると良いなぁ。
 いっそ、ARIシステムに特化した推理ゲームでも良いかもしれないですね。






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