エレンに助力したことで、自らの命を削ることとなってしまったリヴァネ。
長い寿命を終えようとしているリヴァネは、生前から自分を助けていてくれた戦士・ベルガエと、
キーツを遣わしてくれた運命に感謝しつつ、最後の地へと消えていきました。
無限回廊攻略後に聞いたニモニクの話にありましたね。
族長を守る戦士は既に殺したとか何とか。
あれがベルガエだったわけかぁ…。
誰かに名を呼ばれ、列石の地下で目を覚ましたエレン。
17年前、セシリアはエルヴェの命を助けるため、ここで祈りを捧げ、
何者かの声に導かれて、血を献げました。
彼女が妖精だと思っていたのは、寿命が尽きつつあったリヴァネ…。
エレンの前に姿を現したリヴァネは、これからも伝達者として生者を救って欲しいと頼みます。
異界は生者のためにあるのだから、と言って。
エレンに別れを告げたリヴァネの体は、光となって霧散しました。
エレンもまた、彼女に別れの言葉を継げ、遺跡から去っていきます。
そう言えば、「リヴァネの寿命は尽きている」 とか何とかいう情報もあったような気がします。
使命を終える前に倒れようとしていたリヴァネを生き長らえさせたのが、セシリアの血だったんですね。
黴は前章くらいまで、エレンの血で力を得たのは、双樹だと思っていました。
しかし、そうなるとリヴァネの命と引き替えに、エルヴェの命が失われてしまったことになりますなぁ。
おまけに、エルヴェが助かると信じて血を献げたセシリアの行動が、
エルヴェの命を縮めることになってしまったわけで…。
レムリック村に戻ってきたエレンは、村人たちに別れを告げます。
そして、キーツと共に村を…。
しかし、様子のおかしいキーツは、エレンの滞在していた小屋を調べさせて欲しいと頼みました。
ニモニクの記憶で見た光景を元に、セシリアとエルヴェの隠したものを探し出すキーツ。
そこにあったのは、『アンノウンレルム』 の最終号。
発行年は1989年…。
ベッドに腰掛け、セシリアの描いた絵を見たキーツは、声をあげて笑い始めました。
笑うキーツの横で光を放ち始める 『アンノウンレルム』 。
光が消えるとともに、キーツの姿も消えていました。
画用紙に描かれた、眼鏡にコートの男の絵を残して。
ぐはぁ………(´Д`;)
完全にやられました…。
キーツはエルヴェだったんですね…。
正確に言えば、“セシリアの描いた大人になったエルヴェ” 。
これは恐らくですけど、キーツもまたハーフライフなのではないでしょうか。
エルヴェはもう亡くなっていますし、彼の想いが大人になった自分を造りだしたとしても、
それが村人たちにも支障なく見えるというのはおかしな話です。
ハーフライフなら、人間にも見えるというのは、明言されていますから、
誰かの想いから生まれた自覚のないハーフライフというのが、最も有り得るのではないかと。
あちこちに資料が積み上げられた机に向かい、タイプライターを叩くキーツ。
その机の前にポツンと置かれた椅子に座ったエレンは、辺りを見回し、
「ここも異界なのね?」 と訪ねました。
どうやらここは、『アンノウンレルム』 の編集部という姿をとった異界のようです。
エレンはシーの崖で、誰かに助けを求めていた…。
それが女性からの電話という形でここに届き、キーツはレムリック村へやってきたのです。
この物語をまとめているらしいキーツは、ここがエレンの居るべき場所ではないと言いました。
エレンは、キーツに出会えたことに感謝し、編集部を後にします。
残されたキーツは1人、引き出しから取り出したセシリアの絵を眺め、再び仕事に戻るのでした。
これで 『Folks Soul』 はおしまい。
システムもストーリーも、大満足!とは行かず、もう1歩だけ踏み込んでくれれば、
もの凄く良いゲームになったのに…と歯噛みせずにはいられない仕上がりでしたが、
それは、このゲームを楽しめたからこその感想です。
フォークスのIDを引っこ抜くのも、手に入れたフォークスを自分の力にして戦うのも、
七つの異界も、キレイなグラフィックも、どっぷり楽しむことができました。
特にこの、最終章の展開には、完全に持って行かれちゃいましたから。
キーツの存在に、最後の最後まで疑問1つ抱かなかった黴としては、清々しく裏切られました。
ゲームのストーリーって、大概が予想の範疇、あるいはそれまでの過程で想像できるものですが、
ここまで予想外のところからガツン!とやられ、尚かつそれに異論が出なかったのは初めてかも…。
そして、エンディングでここまで評価が跳ね上がったゲームも初めてです。
新作ラッシュのせいで、結構長い間、積みゲーになってしまっていたのですが、
それでも初めて黴が買ったPS3ソフト…総じて見れば、かなりの “当たり” でした。
他店と比べて、やけに価格が安かった某ショップに感謝の意を表して、このプレイ記を終えたいと思います。