【リアム・ベアード】
1回目
サビーの誘いに乗って、故郷のカクタス・フラットからロス・オジョスへ向かうリナ。
道中の砂漠にピックアップ依頼があったことから、カメラマンと覚しき男性 リアム・ベアードを乗車させます。
彼は仕事を休業して、自分が写真家として通用するか試しているところだと言いました。
ロボット・シティとして名高いロス・オジョスでは、まずCapraタワーを撮影したいと言うリアム。
Capraの自動運転タクシーによって、職を奪われかけているリナは、Capraへの反発心を隠すことができません。
それによって、多少リアムと気まずくなったものの、謝罪をすればリアムの態度は和らぎます。
そして、リナのロス・オジョスでの新しい生活が良いものになるように願ってくれました。
2回目
またリナのNeoCabに乗れたことを喜ぶリアムですが、リナのFeelgridを見て表情が暗くなります。
車に跳ねられて死亡したプリマドンナ ソフィー・ルミューの追悼集会で、Feelgridの青に包まれた光景を目撃したリアム。
Capraの社員が追悼集会の参加者にFeelgridの無償配布をしていたため、企業パフォーマンスの意図をもって創り出された光景なのでしょう。
しかし、写真家であるリアムにとって、単一の解釈しかできない写真というのは不自然極まりないもの。
確かに幻想的な光景が撮れましたが、それを公開することに抵抗を感じているようです。
リアムが休職している職場は、どちらかというとCapraに近い大企業とのこと。
その職場にいることに悩んで、新たな道を模索しているリアムにとって、企業パフォーマンスに荷担するようなことはしたくないのでしょうね。
また、リアムの言葉は、Feelgridに感じている何とも言い難い違和感というか不自然さを明確化してくれます。
対人関係も、写真や映像などの芸術作品も、唯一の解釈ができないからこそ、人はそれを理解しようと頭を悩ませてきました。
それに対してFeelgridは、「青く光っているから、悲しんでいる」 と考える前から答えを突きつけてきます。
Feelgridが唯一の答えを持ってくるから、考える余地もなければ、そもそも考える必要がないわけです。
ロボット・シティの外から来たリアムやリナのような人物には、それが違和感……若干の不快感として感じ取れるのかな。
【ウーナ・セイントクレア】
1回目
目的地までの道はリナがランダムに決める、という奇妙な要求をするウーナ。
彼女は宇宙を構成する “無数のタイムライン” を研究しているらしく、この世界は幾多のタイムラインがもつれ合っていると語ります。
リナの身に何かが起きていることを確信しているウーナに対し、サビーとの出来事を話したところ、彼女はタイムラインの推測を開始しました。
そして、もっとも安定したタイムラインでは、サビーが 『Stanzmaschine』 というクラブにいることを導き出します。
ウーナもストーリー上、重要な役割を果たす人物で、職業は量子統計学者。
彼女に解けないパスワードはないらしく、その技術と頭脳を活かして、企業のスパイ対策のコンサルなどをしているようです。
ちなみに、『Stanzmaschine』 へ向かうことでメインストーリーが進むのですが、無視し続けることも可能。
その場合、何の情報もないまま、突然、サビーが指名手配されて驚くというイベントに飛びます。
2回目
ウーナは、市営宇宙港の建設予定地発表を聞くため、深夜に市庁舎に向かうところでした。
3つの建設予定地のうち1つは、世界を変化させる危険性を有していると言います。
以前に乗車したときと同様、どちらの道を進むかによって、タイムラインが分岐したことを感じ取るウーナ。
また、乗客を選ぶことを日々繰り返しているリナは、量子の領域に近いところで暮らしているのだそうです。
そして、ウーナの言葉に頷くか、肩をすくめるか……そんなことでも世界は分岐しているのだ、と。
ウーナとの会話は、ゲームシステムのメタのようにも聞こえます。
実際に、黴は1周目では選択のせいでサビーを説得することができませんでした。
だからこそ、こうして別の可能性を探して、2周目をプレイしています。
ウーナの言葉どおり、1周目とは別の順で客を乗せ、場合によっては別の選択肢を選んでみる……。
これは、2周目ではなく、別のタイムラインのリナなのかもしれません。
【アズール】
Capraの車が民衆に襲われている現場に通りがかったところ、不意に1人の男性が後部座席に乗り込んできます。
アズールという男性は反自動車派で、その日も自転車に乗っていましたが、Capraの車に跳ねられるという事故に遭遇。
そのため彼は、Capra社への反対活動を行う 『Radix Swarm』 という団体のアプリにより、通報を行いました。
ところが、集まってきたRadixのメンバーは、アズールの安否など気にもかけず、Capraの車に暴行を加え始めたのだと言います。
その暴動に巻き込まれそうになったアズールは、こうして普段なら決して使わないNeoCabに逃げ込んできたのだとか。
反自動車というのは、CapraもNeoCabも含めて、「車はデスマシーンだ!」 と反対する人々のこと。
対して、RadixはCapra社に対する反対活動をする人々のようです。
そのため、アズールはNeoCabに乗っているところを見られるわけにいきません。
怪我を負っている彼を医療機関に送り届けて、業務完了です。
反自動車派だけあって、今後もアズールがピックアップ依頼をしてくることはありません。
サビーを探すイベントの中で、再登場して情報をくれる役回りですね。
その辺については、また3周目でストーリーを解き明かしていく際にでも。
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