黄色い傘の噂

2010年01月07日 23:56

『夕闇通り探検隊』プレイ日記 vol.19
【黄色い傘の噂】

 黄色い傘は呪われた傘。
 雨が降っているからといって、勝手に持ち帰ると呪われるらしい。


【黄色い傘の噂】 噂入手方法
6月13日(土) サンゴ
 1) 女子トイレにいる 『おトイレ軍団』 の会話を立ち聞きする
 2) 『おトイレ軍団』 に話し掛ける
 3) 2年2組の教室にいる 『スナカワ サエ』 と会話


【黄色い傘の噂】 噂検証方法
1日目(6月13日) ナオ
 1) 探検前に相談
 2) 《校門前通り》 に移動
 3) 校門を調べて▲、「カサを置いてくる」 を選択
 4) 相談
2日目(6月14日) クルミ
 1) 探検前に相談
 2) 《ナオ宅前》 に移動
 3) 塀に立てかけられた黄色い傘を調べて▲、「カサを開く」 を選択
 4) パノラマ画面で、『赤いスーツの女性』 を調べ、傘を 「返す」 を選択
 5) 振り向いて 『赤いスーツの女性』 を調べる (徐々に離れていくので、その都度調べる)
 6) 自動的に散歩終了
3日目(6月15日) ナオ
 1) 探検前に相談
 2) 《学校裏通り》 へ移動
 3) 『バスを待っている男性』 に話し掛ける
 4) バス停のベンチを調べて▼、「カサを立てかけとく」 を選択
 5) 相談
4日目(6月16日)
 1) 相談をして噂解決



【黄色い傘の噂】 ストーリー
 今朝の突然の雨にも拘わらず、バス停に掛けてあった傘を拝借して難を逃れたサカイミカ。
 そんなサカイにイワセユリは、その傘が委員長の言う 『呪いの傘』 だったら?と軽口を叩きました。
 委員長は、呪いの傘の逸話と共に、傘泥棒をしないようクラスに注意を呼びかけたのです。
 小学生じゃあるまいし…と陰口を叩くおトイレ軍団を、小学生以下と評し、トイレから出たサンゴは、
 教室で委員長に、呪われた傘の話について聞いてみることにしました。
 すると委員長は、別に傘泥棒を止めさせたくて創った話ではなく、本当にそういう噂があると言います。





 サンゴから呪いの傘の話を聞いたナオは、それを聞いても傘を盗むサンゴを、呆れたように見ます。
 サンゴは、雨をしのぐために、学校に置いてあった古い黄色の傘を拝借してきたのでした。
 それならば元の場所に返してこようと言うナオと、こんな古ぼけた傘はゴミに出せば良いと言うサンゴ。
 人のものをゴミ箱に捨てるなどできないナオは、自ら学校へ傘を戻しに行きました。



 ところが翌日、散歩の前にクルミがとんでもないことを言い出しました。
 今日も雨が降るなら、ナオの家の前にある昨日の傘を持って散歩に行こう、と言うのです。
 その言葉通り、ナオの家の塀には、黄色の傘が立てかけてありました。
 傘を拾い上げ、興味の赴くままに傘を開いてみるクルミ。
 すると何故か、突然どしゃぶりの雨が降り出します。

 辺りを見回すと、赤いスーツを着て、片方脱げたハイヒールを携えた、びしょ濡れの女性が立っていました。
 女性は、「あたしの傘を返して…」 と繰り返します。
 クルミは素直に傘を返そうとしますが、女性はクルミが傘を盗んだと言い、恨みがましい声をあげました。
 かけたばかりのパーマも、ブランドものの靴も、すべてが台無し。
 バスも待ってはくれず、タクシーも止まらない。
 そして “あの男” も…。
 みんなみんな大嫌いだ、と吐き捨てる女性に、クルミは自分も散歩にいけない雨が嫌いだと言いました。
 けれども、それ以外は…家族も、タケヒコ先生も、ナオもサンゴもメロスも、みんなみんな大好きだ、と。
 それを聞いた女性は、小さく呟きます。
「アタシだって、アイツが…好きだったのに……」
 …気が付くとクルミは、バス停に立っていました。
 バスを待っていた男性は、クルミが先ほどからここに居ただろうか、と不思議そうな表情。
 クルミは、そのまま1人、帰路につきました。



 昨日は1人で何処へ行っていたのか、クルミを問いただすサンゴ。
 クルミは、バス停に居て、傘を返せと言われたことを話します。
 その場で傘を返さなかったクルミに呆れるサンゴですが、どうやらクルミでは埒があかないと思ったらしく
 ナオがバス停に行って、傘を返してくれば良い、と提案しました。
 傘の持ち主が今日もバス停に居ればそれでよし、居なければバス停に置いてこよう、と。
 学校裏にあるバス停に向かったナオは、そこに居た男性に、この傘の持ち主を知らないか尋ねました。
 すると男性は、その傘を見て、ある話を思い出したと言います。

 あるタクシー運転手が、雨の降る真夜中にこのバス停付近で、ずぶ濡れの女性を目撃しました。
 女性はタクシーを止めようとしたのですが、もしや幽霊では…と思った運転手は素通りしてしまいます。
 ところが、彼が乗車拒否をした後、女性が別のタクシーを止めようと車道に飛び出し、
 車に轢かれて亡くなってしまったという話を聞き、運転手は酷く後悔しました。
 それ以来、どんな客でも、決して乗車拒否だけはしないようにしている、という運転手のおかげで、
 そのとき、びしょ濡れで困っていた男性は助かったのだと言います。
 けれども、その女性は雨の中、何をそんなに急いでいたのだろうか、と男性は呟きました。
 話を聞き終えたナオは、バス停のベンチに、黄色い傘をそっと立てかけます。
 それを見た男性は、そんなところに置いておくと盗まれるよ、と言い残し、バスに乗って去っていきました。





 今度傘が戻ってきたら、バラバラにして捨ててしまおうと言うサンゴ。
 呪いを心配するナオに、きっと傘を盗まれた誰かの悪戯だ、と言い放ちます。
 …真偽の程は解りませんが、翌日もナオの元に傘が戻ってくることはありませんでした。
 無責任な発言をするサンゴをナオが責めると、サンゴは自分も新品の傘を盗まれたことがあると言います。
 盗まれたから盗んでも良いなどということはない、と怒るナオ。
 しかしサンゴは飄々と、初めて誰かの傘を盗んだ人間が、この世の悪の根源だ、と言ってのけるのでした。



【黄色い傘の噂】 総評
 今回出てきた幽霊の女性は、心ない誰かに傘を盗まれたことが発端で、命を落としてしまいました。
 恋人に捨てられることへのおそれと、我が身に降りかかる雨と不幸。
 それが、傘を盗んだ人間への恨みとなってしまったようです。
 クルミへの発言を聞くに、恋人を奪わんとしている女が傘を盗んだという
 被害妄想に取り憑かれていた可能性もありますね。 
 世の中、悪いことを悪いと解っていても、「それくらい」 という思いでやってしまう人は多く居るでしょう。
 そして、そういう人たちは、大概それを責められると、多少の罪悪感からか、責めた相手を疎ましく思い、
 みんなやっているのに、何故自分だけ責められなければならないのか、という理屈を持ち出します。
 冒頭の委員長とおトイレ軍団は、その象徴。
 確かに 「それくらい」 のことかもしれませんが、その結果、思いも寄らぬ他人の不幸を招く恐れもあります。
 そんな真相が、幽霊の女性と、まったく関係のない通りすがりの男性の話を総合すると見えてくる…という
 一風変わったパターンの話でした。

 クルミが自動的に移動したバス停が、何処にあるか解っていれば、噂解決に苦労することはないでしょう。
 こうしたときのために、暇なときには日々、陽見市を探索することをお奨めします。





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