2012年02月08日
第9話 『あすなろの唄』
相棒 10th season 第9話 『あすなろの唄』 (11/12/14放送)
城南大学 理学部の高松 肇教授が遺体で発見されました。
教授は光合成細菌・バクテクロリスを用いた研究をしており、
これが実用化されれば、石油を生み出すも同然の成果が挙げられると考えられています。
実際の研究を担当しているのは、客員教授の栗田 加寿実教授。
栗田教授がいれば、プロジェクトに支障はないと見られています。
城南大学 理学部の高松 肇教授が遺体で発見されました。
教授は光合成細菌・バクテクロリスを用いた研究をしており、
これが実用化されれば、石油を生み出すも同然の成果が挙げられると考えられています。
実際の研究を担当しているのは、客員教授の栗田 加寿実教授。
栗田教授がいれば、プロジェクトに支障はないと見られています。
高松教授の死は、事件性の薄い心不全と考えられていましたが、右京さんは他殺の可能性を指摘。
検死の結果、高濃度の硫化水素による窒息死であることが判明しました。
現場で硫化水素の匂いがしないことから、殺害現場は別にあると考える右京さん。
すると栗田教授は、プロジェクトの資金難に疲れ果て、自殺したのではないかと言いました。
けれども、資金提供の話は、外国から数多く寄せられていたはず。
さらに、栗田教授はかつて硫化水素に関する研究をしており、現在携わっているバクテクロリスも、
硫化水素を蓄積するという特性があります。
バクテクロリスの研究は素晴らしいものであり、日本の未来にとって必要な人物…。
栗田教授が高松教授を殺害した可能性が浮上する中、神戸くんはこれが事故か自殺であることを願いました。
他に容疑者らしい容疑者もいませんし、自殺の可能性も限りなく薄い。
栗田教授が犯人であることは、ほぼ確実なわけですが、ここからどういう展開になるんでしょう?
動機としても、“日本の未来のために” 外国からの資金提供を断っていた栗田教授と、
高松教授の意見が合わなくなって、殺害してしまったといったところですよね。
意外な動機もなさそうですし、殺害の手段もほぼ現時点で判明している。
ここから、どう盛り上げていくのかなぁ。
捜査一課の聞き込みで、海外の研究所と高松教授の間で資金提供の話が進んでいることが判明しました。
しかし、栗田教授はこの話に反対していたらしく、高松教授が死亡した今、話は立ち消えになるだろう、とのこと。
その点を追求すると、技術を盗まれたり、権利を奪われることを畏れて反対していた事実を認める栗田教授。
ただし、高松教授の殺害は否定したため、右京さんは高松教授の死因と、バクテクロリスの硫化水素が
同一であるか確かめるため、バクテクロリスを採取させて欲しいと申し出ます。
栗田教授は、例え両者が同一のものであっても、自分が殺害した証拠にはならない、と言いました。
自分の目標は、純日本産の技術で、世界中のエネルギー問題を解決し、世界を豊かにすること。
その邪魔は誰にもさせない、と教授は言い切ります。
殺害現場がバクテクロリス研究棟にあるトイレだったと判明し、他殺が確定しました。
右京さんは米沢さんに、高松教授の体に硫化水素が付着した日時の特定を求めます。
そして、その結果を基に、栗田教授を追いつめる特命係。
殺害現場から遺体を運び出し、始末する際、もし犯人の体に硫化水素が付着していたら…。
硫化水素が付着した毛髪を調べれば、その伸び具合から、いつ付着したかも判明するでしょう。
栗田教授に毛髪を提供させた右京さんは、米沢さんに、朝までに解析して欲しいと依頼。
その夜、右京さんの携帯電話に、栗田教授から連絡がありました。
毛髪は既に分析されたのか、という問いに、「明日の朝、提出する」 と答える右京さん。
神戸くんが水を向けると、教授は2人を研究棟へと呼び出します。
これ、酷い方法ですよねぇ。
栗田教授が特命係を殺そうとしているかもしれないと察して、わざとそう仕向けているじゃないですか。
まだ毛髪が提出されていないと言われて、チャンスはここしかないと思っても、
躊躇していた栗田教授に、「何か話したいことがあるのでは?」 という神戸くんの一言で、
教授は実行を決意してしまったように見えます。
そんでもって、もっと酷いのが米沢さんの強制完徹マラソンですよ(;´Д`A
課題をクリアしたと思ったら、休む間もなく次から次へ…。
しかも、正規の仕事じゃないから、手当も怪しいですよね。
鬼の所行だな、おい。
深夜に研究棟を訪れた特命係を背後から突き飛ばし、部屋に閉じ込めたのは栗田教授。
高松教授同様、硫化水素で殺害するつもりらしく、自身の顔には防護マスクを付けています。
しかし、この事態を想定していた特命係も、マスクを用意していました。
栗田教授は取り押さえられ、殺人未遂と、高松教授殺害の容疑で取り調べられます。
動機はやはり、純国産にこだわる栗田教授と、実用化を優先する高松教授の意見の不一致。
そこまでして教授が守りたかったバクテクロリスは、皮肉にも栗田教授の発生させた高濃度の
硫化水素によって、死に絶えてしまいました。
水中の硫化水素を蓄積するバクテクロリスですが、空気中で接すると、他の生物同様、
その毒素にやられてしまうという新事実が判明したのです。
事件後、物思いに耽る右京さんは、以前、神戸くんが願ったことと同じ事を考えていました。
そんな右京さんに1本の試験管を示す神戸くん。
あのとき特命係が採取したバクテクロリスだけは、死を免れました。
栗田教授がいなくなったとしても、わずかな可能性にかけて、これを大学に返却しよう、と。
何というか…山がない話でした。
開始直後に犯人も動機も殺害手段も予想が付いていて、それが覆ることはありませんでしたし、
だからといって、苦しくなるような人間ドラマが展開されるわけでもありません。
栗田教授が居なくなってしまえば、日本の未来が……という点に重きが置かれていれば
もっとドラマティックになったのかもしれませんが、神戸くんも犯罪は犯罪、という右京さんの考え方に
特別反抗もしなかったため、その部分の要素はかなり薄くなっています。
結果として、グッと来るポイントがないまま、いつの間にか話が終わっていたような感じ。
Posted by 黴 at 23:27│Comments(0)
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