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2010年06月15日

Review 『夕闇通り探検隊』


Review 『夕闇通り探検隊』
総合評価 ★★★★★

 発売元:スパイク
 ジャンル:サイコ・ホラー・アドベンチャー
 発売日:1999年10月7日

人の顔をしたカラスに会うと、100日目に死ぬ。
そんな噂の真相を確かめるため、ムラセ ナオキは幼なじみのサンゴ、
片思いの相手・シイナ クルミと共に、鳥塚のある杜へと足を踏み入れました。
怯えながらも、単身、鳥塚へ向かったナオの前に現れたのは、女の顔をしたカラス。
薄れ行く意識の中、ナオは人面ガラスの声をはっきりと聞きました。
「あと100日で誰か死ぬ」

このレビューは、黴の完全なる独断と偏見でお送りしています。
各項目の評価は★×1~5と☆=0.5で為されていますが、こちらも勝手気ままに付けておりますので、御承知くだされ。




システム ★★★★☆
 このゲームでは、1日が学校(噂入手)パートと、放課後(探索)パートに分かれており、
 それぞれ、ナオ・サンゴ・クルミの中から、1名を選んでプレイすることになります。
 噂の入手・調査・解決は、特定の期間に、特定のキャラクターでしかできません。
 したがって、100日という限られた日数で、44もの噂を解決するには、
「どの日に、誰で、何の噂を入手し、解決のためには、誰で、何をすれば良いか」
 を把握したうえで、綿密なスケジュールを組む必要があり、この難易度故に、
 攻略本なくしてはクリア不可能という評判に繋がっています。
 クリア不可能は言い過ぎですが、1~2周目で自力クリアは、恐らく無理でしょう。
 また、バグが多いので、こまめなセーブと、ある程度前のセーブを残しておくことが大事。

 一方、スケジュール管理は恐ろしい難易度ですが、噂解決そのものは
 それほど難しくはありません。
 基本的に人と話して情報を集め、怪しい場所を調べるだけ。
 『相談』 を使えば、次になすべき事、先頭にすべき人物のヒントが見つかります。
 特別な操作も必要のない単純なシステムではありますが、不思議と単調になりません。
 それは、狭いフィールド内の探索ではなく、陽見市という大きな街を、
 実際その場にいるかのように走り回れるおかげではないかと思っています。
 実在する街をモデルにしたというだけあって、ついぞお目にかかれないリアルな街並み。
 噂によって、街の様々なところへ向かうため、毎回新たな発見があります。
 「こっちの方はあまり来たことがないなぁ」 などという、現実世界のような感想を抱いたり。
 まさに陽見市の住人になったような気分になれます。


操作性 ★★★★
 操作の肝は、ナオの飼い犬・メロスです。
 放課後の探索は、メロスの散歩と共に行われるのですが、メロスを連れていると、
 普段よりも速度の速いダッシュが可能である一方、操作性が悪くなります。
 ぴたりと止まれない、止まってもメロスに引っ張られる、等々。
 この辺りの操作は、徐々に慣れることができると思います。
 しかし、最大の問題点は、「ヒントになるアイコンがメロスダッシュ中は表示されない」 という点。
 このゲームは、先述のようにリアルな街並みで、その景観を壊すようなゲーム的アイコンは
 一切ないのですが、それではあまりに不親切ということで、調べられる部分には、
 ささやかなアイコンが表示されます。
 ところが、走っているとそのアイコンが表示されません。
 調べる場所に検討がついているときはともかく、そうでない場合、不用意に走ることができず
 無駄に時間を費やしてしまうことになるでしょう。


ストーリー ★★★★★
 街や学校に広まる噂の真相を確かめるべく、陽見市を駆け回る3人の中学生。
 着目すべきは、彼らを取り巻く環境が、やけにリアリティがあるということ。
 ゲームであれば、現実には到底居ないようなキャラクターが登場するのが常ですが、
 夕闇通り探検隊の登場人物は、どこかにいる中学生を、そのまま描写したかのように、
 ゲーム性が薄いのが特徴。
 それ故に、主人公たちを含め、良い面も、非常に厭な一面も持ち合わせています。
 そんなキャラクターが、時に魅力的な、時に気分が悪くなるほど陰鬱な
 物語を与えてくれるのが、このゲーム。

 噂が個別に完結するため、全体を通じたストーリー性に欠けるのでは?という
 不安もあるでしょうが、確実に彼らの上に時は流れており、学校パートでの会話や
 プライベートシーンでは、彼ら自身が変化していく過程が描かれていました。
 それも、ある出来事があって、劇的に変化するのではなく、気づけば以前とはどことなく違う、
 そんな変化の仕方です。
 さらに、霊障という表現で、確実に彼らに迫るカラスの呪い。
 中盤から始まる強制イベントも相まって、呪いの存在は着実にプレイヤーに印象づけられました。
 個々の噂を楽しむと共に、全体を通じた展開も楽しめる非常に秀逸なストーリーです。
 しかし、この夕闇通り探検隊の魅力というのは、どうも言葉で言い表せず、もどかしい…(;´Д`A
 プレイすると、気分が暗くなったり、落ち込んだりするような部分も多々あるのですが、
 それも含めての魅力なんですよね。


グラフィック ★★★★★
 『トワイライトシンドローム』 シリーズ同様、キャラクターは顔の判別ができない描かれ方をしています。
 しかし、顔が見えないからこそ、立ち居振る舞いに目がいき、そこから彼らの個性が見えてきます。
 そして何より素晴らしいのは街並みでしょう。
 システム面でも記述しましたが、実在の街を元に描かれた陽見市は、次世代機の出た今も、
 黴の中で最もリアルな街の描写です。
 最近のゲームはグラフィックが美しくなり、建物などの質感は向上しましたが、こんなに生活感のある
 暖かみを持った街並みを描いたゲームは、他にないと思っています。





黴のお気に入りポイント
 ◆陽見市のリアルな街並み
 ◆複雑で人間的なキャラクター
 ◆44の多彩な噂と、時に馬鹿馬鹿しく、時に切ないその真相
 ◆噂にまつわる個別の物語と絡み合う、全体のストーリーの秀逸さ


黴のイマイチポイント
 ◆メロスダッシュ時にヒントが出ない
 ◆バグが多い
 ◆噂検証スケジュールは、かなり困難

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Review 『夕闇通り探検隊』
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