『夕闇通り探検隊』プレイ日記　vol.24
【6月24日(水) ～ 6月25日(木)】
　この2日間は、強制的にイベントが発生し、探索等をすることができません。
　それぞれのパートで、三者三様のイベントを見ることができますので、
　周回プレイをするつもりがないのであれば、23日が終わった時点でセーブをして
　全員分のイベントをまとめてみてしまうことをお奨めします。

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6月24日(水) 午後
　いつものように、メロスの散歩に出ようとしたとき、クルミは目の前にいる小さな女の子に気づきます。
　女の子は少し会話を交わした後、クルミに背を向けて走り出しました。
　彼女を追いかけたクルミですが、不意にその場に崩れ落ちてしまいます。
　倒れたクルミの体に、突然の雨が降り注ぎました。
　慌てて駆け寄ったナオは、クルミが息をしていないことに半ばパニックに陥ります。
　そんなナオを一喝したサンゴは、急いで救急車を呼ばせるのでした。



6月24日(水) 夜
　クルミは救急車で運ばれ、そのまま緊急入院することになりました。
　不安になったナオはサンゴに電話をしますが、命に別状はないと判断されたことだし、
　明日になったら、きっと元気に学校へ出てくるだろう、と宥められます。
　無遅刻無欠席がクルミの取り柄なのですから。



6月25日(木) 午前
　眠るクルミの傍らに立つのはタケヒコ先生でした。
　後輩の施した投薬が、予想以上の効果をもたらしたことに痛ましさを覚えているようです。
　そこへ現れたアキガワ先生に、医者は科学者ではない、と苦言を呈するタケヒコ先生。
　それを聞いてもアキガワ先生は、平然と 「医は仁術」 を理解している、と口にします。

　不安にさいなまれながらも、ナオとサンゴは普段通り登校します。
　すると、クルミが入院したという噂は学校中に広まっており、
　そればかりか、どこから出てきたのか解らない酷い内容の理由が付け足されていました。
　最も “有力” な説は、高校生の集団に誘われるがままホテルに行って乱暴されたというもの。

　ナオがクルミに好意を抱いていることは既に周知の事実となっています。
　ユアサ軍団は、格好のネタを見つけたとばかりにナオをからかいました。
　学校や街の噂を集めて回っているナオに、『シイナ クルミ処女じゃない説』 を提供します。
　羞恥からか、それとも激しい怒りからか、真っ赤になるナオを更にからかうユアサたち。
　クルミを侮辱する言葉に我慢できなくなったナオは、ユアサの胸ぐらを掴みあげます。
　しかし、喧嘩などしたことがないうえ、多人数に囲まれているナオが敵うはずもなく…。

　一方、サンゴもあちらこちらで囁かれる根も葉もないクルミの噂に苛立っていました。
　イナガキ マリオの言葉が、火に油を注ぎます。
　噂を鵜呑みにしてクルミを蔑むイナガキに、それを信じているのか、と尋ねるサンゴ。
　イナガキはその言葉が聞こえていないのか、これでサンゴが付きまとわれずに済む、と嬉しそうです。
　サンゴのためを思って言ったにも拘わらず、突然、怒鳴りつけられ、イナガキは呆気にとられました。
　人の言葉に流され、噂を信じ込み、他人を見下したように笑う…。
　そう責められたイナガキは、何故自分がそこまで言われなければならないのか、理解できないようです。
　サンゴは蓄積された感情を爆発させるように怒鳴りました。
「今てめーがシイナに言ったじゃねーかよ！」
　敬愛しているサンゴの言葉にショックを受けるイナガキ。
　サンゴは、イナガキのことを鬱陶しく思っていても今まで我慢していたと言い、
　ここで本音をぶつけることが、イナガキへの餞別だと言い捨てました。
　


6月25日(木) 午後
　丸一日が経過して、ようやく病院のベッドで目を覚ましたクルミ。
　自分を見つめる両親とアキガワ先生を見たクルミは、ぽつりと呟きます。
「…ねえ、クルミ悪いコトしたの？」
　その言葉の意味を正確に理解できない大人たちは、見当違いの慰めを口にしました。

　ユアサたちに殴られたボロボロの姿で、体育館裏に座り込むナオ。
　その傍らに立つサンゴは、わざと軽口を叩きますが、ナオは沈み込んだままです。
　サンゴに否定して欲しいのでしょう、クルミの噂について恐る恐る口にしたナオの言葉は、
　望み通り、サンゴに切って捨てられました。
　それだけクルミを嫌っている人間がいた、という事実が解るだけだ、と。
　沈黙するナオを余所に、サンゴは学校というシステムへの不満を口にしました。
　同年齢の人間を適当に箱の中に放り込み、無理矢理他人を意識させるから、
　みんなどんどん嫌な人間になっていく…というのです。
　そんな中で、揺れない自分を持っているクルミは、1番まともなのかもしれないと言うサンゴ。
　しかしナオは自身と比べてか、サンゴにも “揺れない自分” があると評します。
　サンゴがそれを肯定すると、ナオは再び沈黙してしまいました。
　沈み込んだ幼なじみを心配したサンゴは、校門で待っているから一緒に帰ろう、と優しく言います。
　けれどもナオは、言葉を返す余裕すらなく……。



6月25日(木) 夜
　今回の一件で治療に不安を抱いたクルミの母親は、アキガワ先生に疑問をぶつけます。
　しかし、問題はないと断言されたうえ、これで投薬の効果がより期待できるかもしれない、と言われ
　このまま、投薬治療を続けることに…。

　帰宅後、サンゴは自己嫌悪に苛まれていました。
　ナオに対する今日の自分の行動は、クルミ本人が居なければ何でもする輩と同じではないのだろうか。
　…その夜、サンゴは夢を見ました。
　それは、学校でクルミと自分に関する噂が囁かれているというもの。
　そして、見覚えのある教室の中で見たのは、机の上に置かれた花と、
　黒板に大きく書かれた 「人殺し！！」 の文字…。
　戸惑っていたサンゴは、やがて 「死んで当然なんだ」 と呟きました。
　みんな嫌っていた、自分も迷惑を掛けられていた、だから死んで当然なんだ。
　けれどもナオは怒るでしょう、自分を許さないでしょう。
　自分は捕まってしまうのでしょうか、もうあの部屋には帰れないのでしょうか。
　シイナ クルミを殺してしまった自分には……。

　帰宅したナオの痣を見た母親は、喧嘩などしたことのない息子の異常に驚きます。
　誰かにいじめられたのなら、学校に連絡してあげようか、と心配する母親。
　けれども、何も出来なかった自分が、親に庇われ、学校に “言いつけ” られれば、ナオは更に傷つきます。
　いつになく、母親にきつい言葉を向けたナオは、早々に部屋へこもってしまいました。
　喧嘩とも言えない一方的な暴力は、ユアサたちが描いたシナリオ通りの結末…。
　ナオは、あのとき、ニシ タカユキが自分を見る目が、哀れみを帯びているように感じていました。
　もし自分が、何でも出来て、みんなから一目置かれているニシ タカユキだったら、
　決してクルミを侮辱させたままになどしておかなかった、と自分に憤るナオ。
　何も出来ない自分には、人を好きになる資格などない、と思い悩みます。

　……真夜中の鳥塚へ向かうナオ。
　するとそこには真っ白な服を着たクルミの姿がありました。
　鳥塚の前で、こちらに背を向けて座り込むクルミ。
　こんなところで何をしているのか、と問いかけるナオの前でゆっくりと振り向いたクルミの背に、
　巨大で禍々しい、漆黒の翼が現れました。
　翼をはためかせ、鳥塚の上に舞い降りたのは、女の顔をした1羽のカラス…。
　カラスは、こちらを振り返り、黄色く濁った目で言いました。
「あと、50日」

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　クルミが倒れるイベント後、これまでは黒板に 「6月24日(水)」 などと記されていた日付が
　真っ黒なバックに白い字で、「あと50日」 と表記される形に変化します。
　この変化が何とも言えず、どきりとさせられ、こちらの恐怖を煽るんですよね。
　記憶の中で薄らいでいたカラスの呪いをまざまざと見せつけられたような…。
　本当に表現がうまいゲームだなと思います。
　噂1つ1つに関する表現だけではなく、ゲーム全体を通しての表現方法が。
　初プレイ時は、思いがけないイベントで、一体どうなってしまうのかとビクビクしていたところに
　突然の 「あと50日」 ですから、本当に怖かったのを覚えています。

　見所は、やはりクルミへの侮辱に対するナオとサンゴの行動でしょう。
　純粋にクルミを思い、しかし力の足りない自分に情けなさと怒りを覚えるナオ。
　一方、サンゴの感情はもっと複雑です。
　もはやクルミへの噂を黙って聞き流すことができないほどには情を抱いていますが、
　同時に、ナオのクルミへの思いを見せつけられると、ショックを受けるのもまた事実。
　更に、弱っているナオにつけ込むような優しい言葉を掛けてしまったことへの自己嫌悪。
　クルミが居なければと考えてしまったことや、そのことへの罪悪感から、あんな夢を見たのでしょうか。
　ナオの鳥塚での出来事は、夢か現実か、判別がつきにくいところですね。
　夢だとしても、単に潜在意識が見せたものなのか、人面カラスが見せた夢なのか。
　どちらにせよ、呪いが発動するまでの100日は、残り半分を切ってしまいました。

　さて、先も言ったように、ここから日付の表記が 「あと○○日」 に変わります。
　もちろん、探検ノートで日付は確認できますが、1日の始まりに日付を見ることができませんので、
　噂を入手する際のスケジュール管理には注意が必要になるでしょう。
　また、このイベントが入ることで、2日間、探索ができなくなることから、
　検証に手間取っている噂が、検証期間を過ぎてしまうおそれがあります。
　イベント前は、検証のしやすさよりも、検証期限の迫っているものを優先した方が良いかもしれません。





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