2008年12月21日
第9話 『レベル4(後編)』
相棒 7th season 第9話 『レベル4(後編)』 (08/12/17放送)
感染すれば100%発症し、48時間以内に死に至る殺人ウィルス。
自らが創り出したウィルスを “我が子” と呼び、日の目を見せてやりたいと望む小菅 彬は、
研究所からそれを盗み出し、バイオテロを画策します。
しかし、その計画が実行される前に、小菅は特命係によって捕らえられました。
事態は丸く収まったと思いきや、小菅のアジトに残されていたウィルスの容器が爆発し…
感染すれば100%発症し、48時間以内に死に至る殺人ウィルス。
自らが創り出したウィルスを “我が子” と呼び、日の目を見せてやりたいと望む小菅 彬は、
研究所からそれを盗み出し、バイオテロを画策します。
しかし、その計画が実行される前に、小菅は特命係によって捕らえられました。
事態は丸く収まったと思いきや、小菅のアジトに残されていたウィルスの容器が爆発し…
パニックになり、現場から逃げ出そうとする捜査員たちを押しとどめたのは米沢さん。
泣きそうになりながらも、自分たちは警察官だと叫び、汚染された部屋の密閉を呼びかけます。
その言葉のおかげで、何とか全員が室内に留まり、ウィルスが部屋から出ないよう努めることが出来ました。
特殊部隊が到着し、感染の恐れがある捜査員たちは、大病院の特別陰圧室に隔離されます。
そこで血液を採取され、検査結果を待つことになるのですが…。
米沢さんの行動が泣けるなぁ(ノд`)
何と言いますか、怖くてガクガクしながらも、逃げずに頑張る姿には非常に弱いんですよ。
例えて言うなら、宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)のスネ夫のような。
隔離されている米沢さんから、右京さんに奇妙な報告が入りました。
防護服を着た人物が、中にいる捜査員の1人に、処置と称して何かを注入したと言うのです。
そして、その直後から彼の体調が急激に悪化した、と。
取調室に乗り込み、小菅から 「感染者は1時間で変化が現れ、周囲に感染し始める」 と聞き出した右京さん。
しかし、米沢さんの話では、様子がおかしくなったのは、例の1名のみ。
右京さんは、「ウィルスは偽物であり、何者かが注入したものこそ、本物のウィルスだ」 と推察しました。
ですが、このままでは感染させられた1名から、本当に捜査員たちに感染が広まってしまいます。
そこで右京さんは、米沢さんを案じて病院で待機していた薫ちゃんに電話を入れました。
薫ちゃんが誰かから防護服を奪い、それを着て陰圧室に潜入。
その防護服を、感染させられた捜査員に着せることで、ウィルスを密閉しようと言うのです。
右京さんの推理が間違っていれば、薫ちゃんは確実にウィルス感染してしまうことに。
本当に感心しますよ、頭の回転の良さに。
感染した1名を隔離すると言われたら、薫ちゃんと同じく、その人を何処かに移すことしか思いつきませんでした。
防護服を着ていると感染しないのなら、その人に防護服を着せれば、隔離したことになるんですよね。
こういう発想が出来る人ってのが、本当に頭の良い人なんだろうなぁ。
捜査員たちの血液検査をするため、研究所で待機していた長峰 千沙子さんに1本の電話が入りました。
相手は、発症させる手はずを整えたので、予定通り、全員陽性と報告するよう、長峰さんに命じました。
長峰さんは無理だと訴えながらも、最終的には虚偽の報告をする道を選びます。
一方、薫ちゃんはNBC隊員を襲撃して、防護服を奪うことに成功し、陰圧室に潜り込みました。
それを脱いだら感染するかもしれない、と押しとどめる米沢さんを振り切ってマスクを外す薫ちゃん。
何年も相棒をしてきた右京さんの判断は間違っていないと信じられる、と言いきった薫ちゃんは、
捜査員たちの協力を得て、感染させられた1名に、自分の着ていた防護服を着込ませます。
小野田氏に協力を求めるよう進言していたり、事態に備えて物資を運んでいたり、
はたまた殺された後藤さんが自衛隊に関与していたり、何かと出てきた防衛省ですが、
まさか、黒幕だったとは思いもよらず。
でも、小菅は別に防衛省の指示で動いていたわけじゃありませんよね?
だとしたら、利用されていただけってこと?
そんなタマには見えませんが…。
更に、長峰さんが防衛省側なら、益々、小菅が電話を掛けてきた理由が判りません。
黴は、小菅が長峰さんを同類だと感じて、連絡をとったと思っていたんですけどね。
後は検査結果を待つばかり…というときになって、米沢さんが突然大声を上げました。
薫ちゃんが持ってきた防護服のナンバーと、あのとき何かを注入した人物のナンバーが同じだと言うのです。
そうとは判っても、もう陰圧室から出ることは出来ません。
苛立つ薫ちゃんに電話を掛けてきたのは伊丹さん。
右京さんから事情を聞いて、様子を見に来たようです。
思わぬ助けにより、未だ気絶中だった犯人は、無事に拘束されました。
米沢さん大活躍だなぁ。
こりゃ、映画の方も楽しみですね(´m`)
原作小説が評判良かったから映画化決定した、というのは安心して観られますな。
映画化発表あるまで、小説の存在、知りませんでしたけどね。
長峰さんを訪問し、陽性の検査結果を報告したことについて問いつめる右京さん。
幾ら陽性を主張しても、1時間で発症するはずの面々に変化がないのですから、不自然極まりない報告です。
小菅の持ち出したウィルスが偽物だと知られては、本物の所在が問題になる。
それを誤魔化すために、捜査員を発症させようと目論んだのではないか…。
問いつめられた長峰さんは、本物のウィルスが自衛隊にあることを白状しました。
殺された後藤さんは、秘密裏に稼働させていたレベル4実験室にウィルスを置いておいても意味はないと言い、
自衛隊ならば、軍事機密として有効に利用できると主張したのだとか。
どうしても現地でフィールドワークがしたかった長峰さんは、それが出来るだけの報酬に目がくらみ、
後藤さんの誘いに乗ってしまったのだと言います。
ウィルスを注入したNBC隊員が予備自衛官であったことで、防衛省の関与は確定したようです。
残る謎を解決するため、特命係は小菅の元へ向かいました。
やはり小菅はすべてを知ったうえで、今回の騒ぎを引き起こしていたもよう。
後藤さんは、研究所のウィルスを偽物とすり替え、本物を自衛隊に売り払っていたのです。
レベル4実験室の存在を公に出来ないため、“我が子” を取り戻す術が無くなった小菅は、
わざと長峰さんの不安を煽り、後藤さんを誘き出して殺害。
それによって警察を介入させ、“我が子” の存在を世間に認識させたのだと言います。
更に、自衛隊の関与が明らかになり、ウィルスが廃棄処分されたことで、奪還は成功した…。
小菅はそう言って笑みを浮かべます。
死亡してしまった捜査員を殺したのも小菅だ、という結論は、ちょっとなぁ。
確かに、ゲームの被害者であることは間違いありませんが、
捜査員たちを全員殺そうと、とんでもない方法を考えたのは防衛省側でしょうに。
そちらが追求されるシーンが描かれるのかと思いきや、防衛省に乗り込む小野田氏らの姿があるだけ。
事態がその後、どういう展開を見せたかも明らかにされないので、消化不良です。
描写がないせいで、あちらの罪がなぁなぁになってしまった印象が拭えないんですよね。
未曾有の事態が終結し、一息吐いた薫ちゃんは、右京さんに自分の決意を打ち明けます。
兼高さんが命を賭けて活動していた地で、自分は子供たちに正義を教えたい、と。
そうして薫ちゃんは、米沢さんや伊丹さん、角田課長にも別れを告げ、美和子さんと共に旅立っていきました。
警察には辞表を出し、あちらに骨を埋める覚悟だそうです。
「お世話になりました」 と、今まで特命係に配属された誰にも言われなかった言葉をかけられ、
動揺した右京さんは、何も言えないまま、薫ちゃんと握手を交わしました。
そして翌日、警視庁を後にする薫ちゃんに掛かってきた右京さんからの電話。
それは、遠く離れた地での無事を祈る一言でした。
うーんと…タイミング的にはここしかないんでしょうけど、
この展開があるから、防衛省云々の辺りが、消化不良で終わっちゃったんじゃないかという気がするんですよ。
いつもなら、この枠は上層部が内々に終わらせて、それに薫ちゃんが憤って…みたいな感じですから。
でも、それを薫ちゃんの卒業に使ってしまったせいで、本筋がちょっと薄くなってしまったようで、残念です。
そして、相棒は何処まで続くんでしょうね?
前にも書きましたが、今シーズンで終わりというなら大体予想は出来るんですが。
ここから右京さん1人の相棒が何話かあって、最終回に何らかの形で薫ちゃんが関わってきて、相棒終了、と。
が、8th seasonもあるというのなら、まったく展開が予想出来ませんね。
他のドラマなら、新しい右京さんの相棒が若い女性だったりするんでしょうけど、
『相棒』 に限っては、そういう安いパターンはないと思いますし。
【総評】
前編は最高に面白かったですし、後編も解決までは文句なしでした。
ただ、返す返すも最後が尻つぼみになってしまった気がして残念。
本当に、薫ちゃん卒業ですべて持って行かれた感じです。
もうちょっとだけ掘り下げられなかったのかと思いながらも、
見返してみると、無駄なシーンがないカツカツの展開だったからしょうがないのかなぁ…と思ったり。
【来週の相棒】
ノアの方舟~聖夜の大停電は殺人招待状!狙われた法務大臣・次の標的は豪華客船?
スペシャルなのに右京さん1人ですね。
予告を見ると、姉川さんとかいう女性が、一緒に行動するみたいです。
テーマはエコテロリスト?
しかし、正月って本当に見たい番組がないので、ここ何年かの正月スペシャルは有難いですわ。
Posted by 黴 at 12:32│Comments(0)
│相棒