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2007年12月16日

第8話 『正義の翼』


相棒 6th season 第8話 『正義の翼』 (07/12/12放送)
 大内機械工業という会社に爆弾が仕掛けられました。
 “正義” を掲げる犯人は、20億を要求。
 マスコミ各社に声明文を出し、会社を抜き差しならない状況に追い込みます。




爆弾がはったりではないことを見せつけるように、無人の倉庫が爆発し、
たまたま廊下で蛍光灯の交換をしていた清掃業の女性が怪我を負ってしまいました。
要求を呑んでも蹴っても、大内機械工業が大きなダメージを負うことは必至。
社長は強硬に反対しましたが、世論の反発を畏れ、結局は20億を用意することに。
犯人は、20億をすべてダイヤモンドに変えさせ、社長とダイヤを指定の場所へ向かわせます。

 伝書鳩……(。-_-。)
 犯人は、鳩さんにダイヤを付けて飛ばさせようという魂胆みたいですね。
 しかし、これって鳩さんを1羽残しておけば、それが手がかりになっちゃうんじゃ…?
 これとまったく同じ方法で身代金を受け取った誘拐事件が約25年前イギリスで起きており、
 そこから今回の事態を予測した右京さんは、ビデオカメラで飛び立つ鳩を撮影していました。


かつて新聞記者が鳩を用いて速報を社に送っていたことから美和子さんに尋ねると、
帝都新聞でも確かに鳩係の社員が存在したのだそうです。
退職後、伝書鳩愛好会を結成している彼らに聞けば、何か判るのではないかと言われ
訪問してみると、愛好会メンバーはビデオの映像から鳩の年齢や血統まで推測してしまいました。
そんな彼らに紹介されたのは、常南大学の鳥類学名誉教授・脇田 勝彦氏。
映像と同じ系統の鳩を飼っている教授なら、もっと詳しいことが判るのではないかと奨められますが…

 大滝秀治さん登場です(*´∇`*)
 残念ながら、キンチョールの息子は、今回出番がないようですな。
 キーワードになりそうな単語は、ちょいちょい出てきましたが、はっきりとした手がかりが
 得られないまま、大滝さんとは一旦お別れ。






犯人は、犯行当日、研究員の会議が行われることを知っていて、
会議室から最も遠い備品庫で、模擬爆破を行ったと思われます。
更に、指示のメールは、PCが受信していたわけではなく、予め一定時刻になると
PC上に表示されるよう設定されていただけだったことが判明しました。
これらのことから特命係は内部犯の存在を疑います。
そこで気になるのは、犯行声明文の 「正義」 という言葉…。

 声高に叫ばれる主張にロクなもんはない、というのが黴の持論です。
 特に正義なんぞというものは。
 御立派なことこそ、不言実行ですよ。
 ともかく、鍵になるのは大内機械工業の先代が熱心に取り組んでいた “地雷撤去ロボ” 。
 平和のために研究を進めてきた先代でしたが、今の社長は儲けにならないそのプロジェクトを中止。
 動機はここにあるのではないかと推察されます。


プロジェクトリーダーの南 れい子さんに疑惑を向けている最中、意外なことが判明します。
犯行に用いられたと見られている鳩の血統 『中野五三八号』 は元軍鳩であり、その血統を生み出した1人が
大内機械工業の先代・大内 直輔氏でした。
更に自体は急転直下。
奪われたダイヤの一部が、特命係宛に小包で送られてきたのです。

 送ってきたのは…脇田教授でしょうか?
 大内機械工業の関係者と違って、教授は特命係にしか面識がありませんからね。
 犯行に関わっているのか、それとも例の鳩が迷い鳩になっていたのか…。
 『中野五三八号』 を育てたのは2人の少年と言っていますから、もう1人は必然的に…。






南さんに、お得意の厭な揺さぶりをかけることにした特命係。
ダイヤが送り返されてきたことを告げ、犯人は世間を騒がせたかっただけの愉快犯と決めつけます。
この事件で、正義を世に知らしめたかったはずの犯人ならば、何らかのアクションを起こすはず…。
薫ちゃんが南さん方面から攻めている間に、右京さんは脇田教授に突撃。
やはり、先代と共に 『中野五三八号』 を育てて、陸軍に献上した少年とは脇田教授でした。
彼らの友情は戦後も尚続き、教授は先代の地雷撤去ロボ開発にも融資していました。

 やっぱり視聴者が見聞き出来るようなヒントはないんですねぇ。
 脇田教授が、遠縁の養子に入って 「脇田」 になったという設定がせっかくあるのですから…。
 まずは教授の名刺か何かを画面に映して、フルネームを視聴者に確認させたうえで、
 右京さんが鳥類学研究体系を調べているときに、2人の少年の名をきちんと
 「大内直輔」 「飯沼勝彦」 と読み上げれば良いのではないでしょうかね。
 そうすれば、注意深く見ている視聴者は途中で気付いて、面白みが増すと思うのですが。
 情報を知っているのは登場人物ばかり…というのは、あまり好きではないです。


脇田教授の元へやって来た南さんは、ダイヤを送り返した教授に詰め寄ります。
そんな彼女に、鳩は戻ってこなかったんだと言う教授。
自分は何も知らなかったことにするから、研究に勤しむようにと言いますが、
南さんは教授が20億を渡してくれなかったせいで、研究は続けられないのだと叫びます。
人の命を救うための研究を続行する計画に、教授は協力してくれると信じていたのに…と。
脇田教授は、遙か昔、同じことを言われたことがある、と語り始めました。
国のために鳩を差し出せと言われ、喜んで協力した少年たちは、戦争の一端を担うことになったのです。
自分は平和のために…という南さんですが、平和のための犯罪があるかと一喝されてしまいました。

 右京さん、完全にお株を奪われていますね。
 なるほどなるほど、教授は情報を持ちつつも、犯行には関わっていなかったわけですか。
 南さんの犯行を知って、いち早くダイヤを隠し、警察に届けた…と。
 何だか大滝さんにぴったりのナイスなポジションです。


飛んでいく鳩を見て、少年時代に思いを馳せる教授とは対照的に、南さんはまだまだ止まりません。
自分は平和のために行動しただけで、決して間違っていないと主張します。
そんな彼女に、薫ちゃんは爆発で怪我を負った清掃業の女性のことを思い出させます。
それでも自分を正当化しようとする南さんに、右京さんからの厳しい一言。
流石の彼女も心が折れてしまいました。

ラストは脇田教授から、地雷撤去ロボ 『S-82』 の名前の由来が明かされます。
先代・大内さんはお国のために戦おうと少年兵になり、幼くして戦地へ向かいました。
そこで何があったのか、多くを語らなかった大内少年でしたが、晩年は平和のための研究に没頭。
そして、自分にとっては今尚、戦後が終わっていないという意味を込め、
昭和82年… S-82と命名したのだとか。


【総評】
 トリックやミスリードなど、凝った仕掛けはありませんでしたが、
 雰囲気はよく、テーマも凝縮されていて、良いストーリーだったと思います。
 一本筋を追いかけているので、余所に気が散る暇がなく、内容が濃く感じられたかな、と。
 



【来週の相棒】
 武藤弁護士またまた登場。
 この人のキャラクターは、あまり好きではないですけどね。
 理想が高く、それを他人にも強く求めすぎて、そこから外れた人間を下に見るようなところがあります。
 水が清らかすぎて、魚も住めなくなる、そんな感じ。

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Posted by 黴 at 22:11│Comments(0)相棒
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