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2007年12月08日

第7話 『空中の楼閣』


相棒 6th season 第7話 『空中の楼閣』 (07/12/05放送)
 企業の安全管理をテーマに本を出版することになった美和子さん。
 『沈黙の森』 というタイトルからして、隠蔽体質を追求した内容なんでしょうかね。




翌日、頭部に打撲傷を負った遺体が発見され、現場に呼び出されたのは亀子美和子さん。
被害者は、例の本を担当していた讃光社の編集・勝村 繁彦さんでした。
死因は頭部の打撲、指先には何故か赤インクのようなものが付着しています。
彼は、強引な仕事や我の強い性格から、トラブルも絶えなかったようで、最近もベストセラー作家の
庄司 タケルさんから、凄い剣幕で掴みかかられているのを目撃されていました。
担当である日高さんに尋ねても、トラブルの原因については、勝村さんの気性の激しさを挙げるばかりで…

 課長が侵蝕してくる……(´Д`;)
 ついに、特命係の棚にマイカップを常備するようになりました、角田課長。
 自分の部署に置けよ…。
 それはともかく、勝村さんは、自分の社から本を出している庄司さんを酷評するコラムを書いていたようです。
 そりゃ、社内でも煙たがられるのが判りますね。


直接、庄司さんを訪ねた特命係。
彼は勝村さんが自分を一方的に憎んでいたのだと言い、その原因は自分が成功者であるからだと述べます。
世の中には見下す者と見下される者しかいないと語る庄司さんは、この高層マンションから
世間を見下して生活しているのが心地よいと言いました。

 右京さんがさりげなく酷いこと言ってる……(´Д`;)
 空中楼閣=絵空事・蜃気楼、のような意味ですよね?
 タイトルにもなっていますから、これが殺意に関わってくるのでしょうか。
 それにしても、庄司さんは偽悪的ですが、コンプレックスたっぷり抱えていそうなタイプですね。
 あからさまに人を見下す人は、そうでもしないと自分が他人より優れているという自信を
 持てないというパターンが多いようですから。







アリバイが無かったことと、被害者と揉めていたことから、捜一は完全に庄司さんに容疑を絞ったようです。
一方、美和子さんは勝村さんの死で、本の出版が御破算になってしまいました。
大手化粧品会社の環境汚染問題など、世間が目を向けるべき事実に鋭く切り込んだ作品でしたが
ほぼ勝村さんの独断で進められていた契約だったため、流れてしまったようです。

 内容が薄っぺらいのと、文体が軽いのは別物だと思うんですけどねぇ。
 小難しい文章こねくり回していても、中身のない作家も居れば、
 軽薄に見える文章なのに、重く心にのしかかる小説を書く作家も居ると思うんですが。
 最近のベストセラーの中身が空っぽだと皮肉っている表現なのか…。


美和子さんの本の装丁担当者によれば、「勝村さんが庄司さんの作品の映画化を妨害している」
として、庄司さんはかなりの憤りを見せていたと言います。
それに対して勝村さんは、「自分のするべきことをしているだけで、庄司さんに恨みはない」 と。

 こりゃ、どう考えても美和子さんの本が絡んでいますな。
 冒頭だけで良かったはずなのに、先ほどのシーンで、本の中身が不自然に強調されていましたし。
 例の化粧品会社の不祥事が明るみに出ることで、映画化が無くなるかもしれない…といったところですか。
 ついでに、殺したのは庄司さんではなく、彼が契約を打ち切ることを恐れた日高さん…とか?
 でも、それだと前回の三原さんと、だだかぶりか。
 まさか、2週続けて同じパターンはないだろう。


再度、庄司さんの元を訪れた特命係を激しく拒絶する日高さんですが、当の本人はマイペースそのもの。
何でも、自分の観察眼でも見透かすことの出来ない右京さんを気に入ったのだとか。
その言葉に、早速本題を切り出す特命係。
『Bitter Love』 の中では、ERISE化粧品から発売されているマスカラが登場し、
ファンの女性の間では主人公の名前を取った “ナツミマスカラ” と呼ばれ、人気を博しています。
マスカラの売上げが急増したことから、ERISE化粧品は映画のスポンサーに名乗りを上げ、
更には限定商品の発売、次回作への製品登場など、積極的に働きかけていました。
ところが、勝村さんが出版しようとしていたのは、そのERISE化粧品のずさんな安全管理を暴くもの。
出版されれば、ERISE化粧品がスポンサーから撤退してしまうかもしれません。
動機は充分。
殺害時刻近くに、勝村さんと居るところも目撃されていた庄司さんは捜一に連れて行かれますが…






勝村さんの机にあった美和子さんの原稿が、自分の見せて貰ったものと微妙に違うことが気になる右京さん。
美和子さんに7度の推敲を経た原稿を見せて貰うと、特に印象的だった冒頭の語りかけは、
最後の推敲で勝村さんからのアドバイスを得て、美和子さんが付け加えたものでした。
そして、その原稿を送ったのは、勝村さんの死の直前……。

 Σ(゜Δ゜*) あいつかよ……
 犯人は、名前も知らない装丁家でした(;´Д`A
 勝村さんと美和子さんしか知らないはずの、冒頭文を諳んじることが出来た彼。
 しかし……何故?


装丁家・安藤さんが最後の推敲を終えた原稿を受け取ったことは間違いありません。
そして、彼が後日、勝村さんの机から美和子さんの本の表紙になるはずだった絵を持ち帰ったことも事実。
出版社のコピー機のデータを調べた特命係は、そこから原画のカラーコピーを発見しました。
森の中を飛ぶ蛍が描かれたはずの絵は、蛍の光がすべて赤く塗りつぶされています。
それを見せられた安藤さんは薫ちゃんの手からコピーを奪い取り、散り散りに破ってしまいました。
勝村さんは、自分のイメージに合わせるため、原画を勝手に赤インクで塗りつぶしたのです。
認めて欲しかった勝村さんに、一度も認めて貰えなかったばかりか、
表紙は本のお飾りに過ぎないと言われ、激高した安藤さんは勝村さんを殴りつけ、殺害。
死体を遺棄し、原画を回収したのだと言うことです。

 勝村さん、センスねぇ……(;´Д`A
 毒々しいものにしたいって…、明らかに元の表紙の方が良いよ、これ。
 1人で考えて、1人で決めて、1人で納得しているから、こうなっちゃうんでしょうか。
 堅実な内容の本なのに、地味なのはよくないって、あんた……。


ラストで意外な事実が判明しました。
ERISE化粧品の環境汚染で、被害を受けていた村とは、庄司さんの出身地。
美和子さんの原稿からそれを知った庄司さんは、映画の製作発表の場で、自分の少年時代を語り始めます。
何もなく小さいけれど蛍が飛び交う綺麗な村は、ある時期を境に異変に見舞われました。
苦しむ村人の訴えを聞かず、退けた役所の対応に、庄司さんは見下されるものの苦しみを知ります。
呆気にとられる取材陣の前で、映画化の中止を宣言した庄司さんは、主役になるはずだった女の子に
美和子さんの原稿をコピーして、皆に配るよう指示し、会場を後にするのでした。



【総評】
 かなり良かったです!
 内容と言うよりも、庄司さんに関する伏線の張り方が好みでした。
 「公務員が大嫌い」 という発言や、鎖骨の辺りを痒そうに掻いている仕草なんかが
 すべてラストシーンのために用いられた表現だったんですねぇ。
 自然に折り込まれていたので、最後の最後で 「なるほど…」 と息が漏れてしまいました。
 あらゆるものを無視した映画化御破算は、人間としてどうだろうと思いますが(;´Д`A
 犯人の方は、ちょっと唐突だったかな…と思います。
 決め手になった原稿が早い段階でチラッと画面に映っていれば、良かったのでは?
 それだと、じっくり見ている人は、おやっ?と思うかも知れませんし。
 最近、犯人に繋がる伏線が薄いか、もしくは視聴者に見えないことが多くて残念です。
 



【来週の相棒】 正義の翼(仮)
 正義感から爆弾をしかけた犯人が…という話ですが、
 大滝秀治さんが出るということに全部持って行かれている感じです。
 是非、キンチョールのCMを…。

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Posted by 黴 at 23:59│Comments(0)相棒
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