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2007年08月23日

岩下明美 6話目 『幸福のルーベライズ』


『学校であった怖い話』 プレイ日記 vol.39
岩下明美 6話目 『幸福のルーベライズ』

 男性陣の6-7話目に密接な関わりがあったのに対して、女性陣は各話が独立しています。
 岩下さんの6話目も、次の話へは続きません。




 人は平等というのは理想論であり、皆生まれたときから運命づけられていると語る岩下さん。
 例え、他人を殺しても運命を変えなければ幸せはつかめないと言います。
 しかし、至極単純な方法もまた存在するのです。
 それは神秘の力が宿るアイテムに頼ること。
 真実かまやかしかは判りませんが、それを信じる人々もいることは確かで……

 大川百合子さんはパワーストーンに傾倒している女の子。
 幸運を呼び込むラピスラズリを大切にしていた彼女ですが、もっと力の強い石を望むようになります。
 その石の名はルーベライズ。
 非常に高価な宝石ですが、その分、不思議な力も強いという噂でした。
 ルーベライズが欲しくてたまらない大川さんは、この学校の生徒がルーベライズを持っていたと知ります。
 持ち主は、25年前に在籍しており、在学中に死亡した岡崎幸枝さん。
 現在、ルーベライズは彼女の遺骨と共に埋葬されていると言います。
1. 最後の願い
 岡崎さんは、ある財閥の跡取り息子藤臣秀人くんから告白され、
 その際に贈られたのがルーベライズでした。
 藤臣くんは、このルーベライズには望みを叶える力があるのだ、と打ち明けました。
 彼に言われるがまま試してみると、その効果は覿面。
 しかし、岡崎さんはそのルーベライズのせいで殺されてしまいます。
 藤臣くんは、宝石を贈るまで自分に見向きもしなかった岡崎さんを恨んでいたのでした。
 岡崎さんにルーベライズを使わせ、彼女に害が及ばなければ、石を自分のものに…。
 ついでに自分を冷たくあしらった彼女に復讐をしてやろうと考えたのです。
 けれども岡崎さんは、ただ死を受け入れたわけではありません。
 最後の力を振り絞り、ルーベライズを握って藤臣くんの死を願いました。
 斯くして、2人の死は身分違いの恋を儚んだ心中として処理されたと言います。

 岡崎さんの両親を騙し、ルーベライズを譲って貰う約束を取り付けた大川さん。
 彼女の父親が、宅配便で送ったルーベライズを、まさに受け取ろうとしたそのとき、
 大川さんは、宅配便の業者に殺されたそうです。
「殺してやる……」
 岡崎さんが死の間際に願った言葉は、未だルーベライズにこめられていたのでしょうか。
2. 誤算
 岡崎さんの墓を掘り起こして、ルーベライズを手に入れることにした大川さんは
 深夜に1人、墓地へと忍び込みます。
 ところが、墓の中には遺骨と灰があるばかり…。
 諦めきれない大川さんは、何とルーベライズが混じっているかもしれない灰を持ち帰ります。
 その日の深夜、大川さんの寝室に制服を着た女性が現れました。
 翌日、絞殺され、口に灰が詰まった大川さんの遺体が発見されたそうです。
 また、後日談として岡崎さんは一度もルーベライズを手にしたことがなく、
 宝石は彼女の家の金庫に厳重にしまわれていたという話が付け加えられました。
3. 至高の幸せ
 財閥の娘である岡崎さんは、父親の海外土産としてルーベライズをもらったそうです。
 彼女はヨーロッパへの留学が決まっているほど、ピアノの才能がありましたが
 最高級のグランドピアノよりも、旧校舎にひっそりと置かれたオルガンを好ましく思っていました。
 放課後の校舎には、毎日のように岡崎さんの弾くオルガンの音色が響いていたと言います。
 日本の地や、あのオルガンと離れがたい岡崎さんは「留学したくない」と願うようになります。
 そんなある日、オルガンの蓋が彼女の指を落としてしまう事故が発生しました。
 彼女の願いは聞き入れられたのです。
 それでもオルガンを憎む気にはなれず、再びオルガンを弾くのを楽しみにしていた彼女を余所に、
 オルガンは彼女の父親に処分されていました。
 「オルガンに会いたい…」と願う岡崎さんは、交通事故でこの世を去ったのでした。

 岡崎さんの墓を突き止め、夜中に掘り起こした大川さんは骨壺からルーベライズを手に入れます。
 ルーベライズを握りしめて、最高の幸せをもたらすように願った途端、大川さんの心は
 これ以上ないくらい幸せな気持ちで満たされていきます。
 そして、彼女はそのまま息を引き取りました。
 人生で最高の幸せの、その瞬間に。
4. 不幸の元凶
 岡崎さんの墓からルーベライズを手に入れた大川さん。
 それ以来、恋人も、金も、彼女は望むものすべてを手に入れました。
 けれども彼女は、一向に自分が幸せだとは思えなかったのです。
 それどころか、ルーベライズを手にしているのに、幸せになれない自分を不幸だと思い始めました。
 誰よりも幸せになりたい…と望んだ彼女は、ルーベライズにある願いをかけます。
「みんなを、不幸に、してください」


選択肢によって、岡崎さんの境遇や、死の理由も変化します。
どちらかというと、大川さんの話が従で、岡崎さんの話が主という気がしますね。
努力もせずに他力本願な考えばかりしているとろくなことにならないと岩下さんは言います。
「悪魔も一種の神。 貴方の神頼みを聞いてくれるのは悪魔かもしれない」
という岩下さんの主張が印象的でした。
最高級のピアノ





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Posted by 黴 at 23:10│Comments(2)学校であった怖い話
Comments
こんばんは。

やっぱり運命って決まってるものなのかな?ω

だとしたらルーベライズを使うことも運命なのかもしれませんね。(´・ω・`)

……なんかよくわからなくなってきましたけれども。←

岩下さんの言葉いいですね(´ω`)

みんなを、不幸に、してください の続きが気になります((゜Д°;))
Posted by な at 2007年08月23日 23:56
Re:
>な様
 岩下さんの発言は一種独特で、心に残ります。
 ぞっとして忘れられない場合も多々ありますが…(;´Д`A
 最後の分岐は、大川さんが「みんなを不幸に」と願うところで終わりなんです。
 岩下さんは、大川さんが願ったことを帳消しにするには、ルーベライズを持つ誰かが
 「みんなを幸福にしてください」と願うしかないけれど、そんなことを願う人が
 果たしているだろうか、と言って話を締めくくっています。
Posted by at 2007年08月24日 01:03
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岩下明美 6話目 『幸福のルーベライズ』
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