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2007年06月17日

黄泉戸喫


映画 『水霊(みずち)』 をレンタルして観ました。
ちょっと、『SIREN』 の竹内センセーを彷彿とさせる登場人物が居ましたよ。
ついでに、その助手らしき女性が、安野っぽいんです。
あまりあからさまではありませんが、センセー大好きなところも似てるし…。
というわけで以下感想。




自分の目を潰してから自殺する。
そんな奇妙な事件が複数件発生していることに気づいた新聞記者・響子は独自に調査を開始します。
彼女は、自殺者の1人でもある大学講師の言葉により、原因が 「水道水」 ではないかと考え始めました。
事実、彼らは皆、自殺する前、異様なほどに水道水を求めるようになっていたのです。
 「黄泉比良坂には黄泉が湧き、死に水を口にすれば死に至る」
水道水に含まれているのは、寄生虫か、細菌か…それとも何らかの呪いがかかっているのか。
調査を進める彼女の周囲で、次々と人は死んでいき……









(以下、完全にネタバレ)








序盤に女子高生が1人、呪いにかかって死ぬのですが、この子は 「異様に水が飲みたくなる」 という点を
クローズアップさせているようで、とにかくひたすら水を飲みます。
水道水は幾らでも出てくるのだから、それだけ飲んでいれば良いだろうと思うのですけども、
何故だか、水槽の水や、トイレタンクの水まで飲んでしまいます。
この辺、ちょっとよく判りません。
更に、自分の髪がごっそり抜け落ちる幻覚(?)を見る女子高生。
これが原因で目を突き刺して死んでしまいます。
竹内センセーっぽい人が、黄泉戸喫(よもつへぐい)の話をしていたので、この女子高生の症状は
てっきり死に水を飲んだせいで体が腐ってきたのだと思っていたら、それ以降こうした描写は無し。
皆、一様に 「幽霊が見える」 という理由で目を潰して死んでいきます。
何だか、その女子高生だけ浮いているような気がしたんですよね…。

中盤、協力者(?)であった響子の元夫・佑一の感染が発覚した辺りは良い伏線が張ってあった気がします。
佑一は、疾うに呪いに感染しており、死んだ恋人の幽霊を見続けていたのですが、彼女が幽霊であることに
気が付いていなかったため、他の死亡者のように目を突くこともなければ、自殺することもなかった…と。
ちなみに、この恋人(の幽霊)が真っ逆さまに窓の外を落下していくシーンが1番の驚愕でした(;´Д`A
佑一と、その友人の医者が、最後まで 「呪いではなく奇病だ」 と信じているのは、ちょっと変わった演出。
彼らは、奇病の原因を解明しようと、感染者である佑一を解剖までしてしまいます。

ところが、この後、終盤の展開は更に予想外。
響子は原因が、土砂崩れで出土した神社の遺跡と、その土地にある水源だと当たりを付けるのですが
その水源を調べに行ったり、神社の伝承を解明したりということは一切しません。
そのまま日常生活へと戻ってしまい、呪いは水道水に乗ってどこまでも感染していくのです。
最終的に、響子も映画冒頭以前から感染していたであろうことが判明するところは、
スタンダードなホラーの演出ですが、調査自体をあそこで打ち切ってしまうのは本当に予想外。
“神” だの “黄泉” だのと、スケールの大きい展開になることを避けたのでしょうか?




展開が完全に時系列であり、寄り道も少ないので、理解しやすい内容です。
要所要所で心臓を跳ねさせるような “驚かせポイント” も用意されているので、退屈はしません。
ただ、これを観て、水道水を飲むのが怖くなるか…と言ったら、それは大いに疑問。
恐らくは、日常的に口にする水道水を持ってくることで、恐怖を身近なものにしようとしたのでしょうが
呪いの蔓延という密やかな恐怖と、目玉を潰すというグロテスク且つ視覚的な恐怖を両立させてしまうと
どうしてもインパクトの強い後者が勝ってしまい、水道水を不気味に思う気持ちが逸れてしまいがちです。
また、呪いの原因となる事象がまったく表面に出てこないことから、黄泉というキーワードが活きてこず、
水の呪い=あの世の水=黄泉 という単純な発想になってしまったような気がします。
せめて、黄泉戸喫かイザナギ・イザナミ神話をもう少し掘り下げていれば、深みが増したのではないでしょうか。

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黄泉戸喫
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