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2007年02月03日

第15話 『裏切り者』


相棒 5th season 第15話 『裏切り者』 (07/01/31放送)
 買い物帰りの主婦・秋川久美子さんが殺害されるという不可解な事件発生。
 特命係は、過去の事件から犯人像に当てはまる岩崎 健吾という男に目を付けます。
 かつて岩崎を逮捕した池波署に向かうと、そこには新人時代の薫ちゃんの指導係・北村 武さんが…。




 という盛りだくさんな内容で序盤がスタートしたと思ったら…
 (; д )  ゚ ゚ もう逮捕!?
 逮捕したばかりか、岩崎は犯行を完全に認めてしまいました。
 ところが、ここで1つ問題が発生。
 岩崎は、かつての自分の犯行が、秋川さんの証言で発覚したとして彼女を殺害したのですが
 目撃者は秋川さんではなく、まったく別の女性だったのです。
 これは一体、どういうことなのでしょうか?
 うん、非常に良い構成ですねぇ~。
 序盤で主婦殺害事件を完全に解決させたことで、焦点がぼやけることなくメリハリが出ていると思います。

 岩崎が秋川さんを目撃者と断定したのは、ハッキングで手に入れた池波署の捜査費出納データからでした。
 しかし北村さんによると、秋川さんに出された謝礼は、岩崎の逮捕時、偶然彼女が協力したことによるもの。
 話を聞くと、偶然が重なって引き起こされた事件に思えますが…。
 何となく、『下着泥棒と生きていた死体』に似た雰囲気がありますね。
 5th seasonでは初めての、“警察” が敵になるのでしょうか?







 右京さんは、秋川さんに関する調書を半ば強引に池波署から借り出します。
 そこに押印されている彼女の指紋を照合してくれるよう鑑識に依頼しました。
 ところが事態は急変。
 鑑識は筆跡鑑定と指紋照合を許可されず、角田課長は不正アクセスでの送検を取りやめさせられ、
 捜一はこれ以上の捜査を禁止され、薫ちゃんは北村さんに調書を返せと迫られます。
 うーむ…益々におってきましたな……。

 Σ(゜Δ゜*) 思ったより規模がでかい!
 何らかの不祥事があって、秋川さんの調書を捏造したのかと思っていたのですけどね。
 どうやら池波署は多数の協力者を作り出し、捜査費を流用していたようです。
 お久しぶりの食事シーンで、それを小野田氏に告げる右京さん。
 どちらから働きかけて食事会をしているのか判りませんけど、こういう事件があるたびに
 必ず小野田氏に話すというのは、右京さんの期待の表れなのではないでしょうか…。
 いつか小野田氏が自分の考えを解ってくれるという気持ちが僅かながらでもあるからこそ
 事の次第を話すのではないかと思っているんですがねぇ。
 ただ、小野田氏がこちら側に付くのは、本当に 『相棒』が終わるときという気もしていますが。








 着々と告発の準備を整える右京さんに対し、お世話になった北村さんを信じたい薫ちゃん。
 しかし、当の北村さんからは、強硬に調書の返却を求める連絡が入り続けます。
 右京さんは、厳しい言葉を掛けながらも、薫ちゃんの行動を制限はしません。
 苦悶した挙げ句、薫ちゃんは、もう1度北村さんに会おうと決意しました。
 薫ちゃんは、本当に知り合いには甘い人ですよね。
 右京さんが至って平等なのとは対照的で、良い意味でも悪い意味でも人間らしいです。
 ところが、その甘さが今回は仇になってしまいました。
 公園で北村さんと待ち合わせしていた薫ちゃんを、あろうことか池波署員が襲撃。
 重いなぁ……(ノд`)
「警察官が警察官を売りやがって! この裏切り者が!」
 そう罵倒しながら薫ちゃんを痛めつける池波署員たち。
 今回のタイトル『裏切り者』はこういう意味だったんですね…。
 ついに薫ちゃんは調書を奪われてしまいました。
 …ただ、薫ちゃんはあまりにも自覚がなさ過ぎるような気がします。
 信じたい気持ちは解りますが、この状況で本物の調書を持って行くなんてねぇ。








 病院に運び込まれた薫ちゃんの元へ駆けつけた右京さんですが、同時にやってきたのは北村さん。
 態度を硬化させた薫ちゃんに、北村さんは 「調書を取り戻せと命じただけだ」と襲撃を認めてしまいます。
 更には、流用と秋川さん殺害の責任を認める発言も重ねる北村さん。
 何とか薫ちゃんを諦めさせるため、娘の写真を持ち出して、情に訴え始めました。
 しかし、これが薫ちゃんの爆発の原因に…。
 同じくらいの娘が居た被害者は何の罪もないのに撃ち殺されてしまった。
 そのことを涙ながらに叫びます。
「それだけが今! 1番大切なことなんじゃないですか!!」
 薫ちゃんの言葉に泣き崩れる北村さん。
 そしてこのことは美和子さんの手で記事となり、流用事件は白日の下に晒されたのでした。








 薫ちゃんの努力が一応の形で実を結んだ一方、右京さんは小野田氏・内村部長・ピルイーターと対峙。
 彼らは、調書がなくなってしまった今、秋川久美子が捏造された協力者であった証拠はないと言います。
 警察はこれ以上捜査を続ける気はなく、検察はコピーされた調書では動けない、と。
 すると右京さんは、薫ちゃんのジャケットから検出された襲撃犯のものと思しき指紋を提出。
 これが調書の指紋とよく似ていると言い、そのことを含め、すべてを遺族に話すつもりだと言いました。
 そうなれば、ただでは済みません。
 3人は、殺人事件との関与を認め、池波署から犠牲を出すという被害の少ない方法を選択するのでした。

 シリーズの中で幾度も取り上げられたテーマでありながら、最後に上が取る対処はほとんど同じですね。
 それでも特命係が努力しないよりは前進した結果が出ているのでしょうけれど。
 普通は、何度も同じテーマが置かれ、尚かつ結果も変わり映えがしなければ、うんざりするのでしょうが
 如何せんテーマがテーマだけに、感じられるのはやるせなさばかりです。
 こういうところが本当にリアルで哀しいですよね、『相棒』は…。


【総評】
 1st 4話は、今でも5本の指に入るほど好きな話です。
 そして、それが連ドラ内で初めて 「上層部ではなく普通の警察官が」隠蔽を行った話だったと思います。
 昨今、刑事ドラマでは隠蔽が取り沙汰されることも多いようですが、所謂 “現場”は正義であり
 上からの不当な圧力に耐える描写がほとんどでした。
 それが、『相棒』では、“現場”でも隠蔽が行われ、彼らは 「しょうがないじゃないか」と苦悩する…。
 そのストーリーに軽い衝撃を受けた覚えがあります。
 本当に何度も何度も同じような、警察の体質を描いた話が作られ、そのたびに特命係は奔走しますが
 一度として上層部が決定的に傷ついたことはなく、若干差はあれど、やはりトカゲのしっぽ切り。
 それでも、「しっぽを切ったトカゲも傷つかなくては嘘」と抵抗する特命係が魅力なのでしょうね。
 毎度毎度こんな話では鬱々としてしまいますが、これがなくては 『相棒』じゃない!
 このテーマは久々でしたが、充実の内容でした(*´∇`*)



【来週の相棒】
 昨日1日だけ記憶が抜け落ちてしまった男。
 彼は犯罪に関わっているのか否か?
 うーむ、面白そうですね。

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Posted by 黴 at 21:50│Comments(0)相棒
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第15話 『裏切り者』
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