先ほど、道路で轢かれていた犬を発見しました。
病院に搬送されましたし、怪我の具合から見て、恐らく助かったであろうと思いますが、非常に心配です。

久々に丸一日休みがとれたので、昼頃までダラダラしてから古本屋へ。
その後、スーパーへ行く前に郵便局に行っておこう…と細い道を車で進んでいったときのこと。
対向車が不自然に速度を落としているので、ふと見ると道路に横たわる黒い物体。
よく見てみると、黒混じりの茶色い毛並みをした中型犬でした。

路肩に停車し、友人に電話して病院の場所を聞こうとしましたが、こんなときに限って携帯を置いてきています。
焦って市内地図をめくるも、動物病院が載っていない…。
もう何が出来るのか判りませんが、とにかく犬の側に駆け寄りました。

犬は右の脇腹が血に染まり、肉が剥き出しになっているようでした。
起きあがろうとするのですが、お尻をぺたんとついたまま、後ろ脚を動かすことが出来ずにもがいています。
鼻からは真っ赤な血のあぶくが出ていて、痛々しい。
背中を支えて落ち着かせますが、怪我の位置と体の大きさから、車に乗せられるかどうか…。

そこに先ほどから停まっていた白い車から、おばさんが降りてきました。
どうやら、おばさんの対向車が犬を撥ね、そのまま去ってしまったようなのです。
おばさんはどうして良いか判らず、警察に電話をしたとのこと。
しかし、警察が来てくれると言っても、それから病院に行くのでは時間が掛かりすぎます。
ふと見ると、犬を支えるカビを心配そうに見ている眼鏡の女の子が。
中学生くらいのその女の子に動物病院を知らないか尋ねると、自分の知っている病院を教えてくれました。

おばさんに、「獣医さんを連れてきます」と伝え、車で病院に向かいました。
右折したくても車が途切れず動けなかったり、信号で引っかかったりで苛々……。
病院に飛び込み、事情を伝えると、カビが飼い主ということで手続きを取り、治療してくれるもよう。
急いで、獣医さんの車を先導し、事故現場へとんぼ返り。
おばさんが呼んだらしいパトカーが居たので、犬を乗せて行っちゃったか？と停車しますが、
警官に不審な目を向けられただけで終わりました…ｏｒ２

そこにおばさんが走ってきたので、「犬はどうなりました？」と聞くと
飼い主の方が見つかって、今一緒に居るとのこと。
今まで道路に居た犬は、歩道で飼い主さんのパーカーに包まれていました。
獣医さんが犬をタオルとシートでくるみ、車に乗せていきます。
車で向かうという飼い主さんを先導しようかと申し出たとき、先ほどのパトカーがこちらへ。
どうやら、何処に犬が居るのかわからず迷っていた様子。
飼い主さんと目撃者のおばさんと３人で事情を説明します。

話によると、犬は首輪が切れて数日前から逃げてしまっていたようです。
飼い主さんは、自分に責任があるので、犯人を捜したりする必要はない、とおっしゃっていましたが、
犬を撥ねたまま逃げてしまうのは、轢き逃げ以外の何物でもありませんよね…。
粗方、説明を終えた後、飼い主さんは病院へ。
酷く、恐縮されていて、カビにも何度も「迷惑をかけてすみません」とおっしゃいます。
カビとしては、たまたま休みで、たまたま買い物に出て、たまたまこの道を通ったことで
わんこが１匹助かるなら、嬉しい限りなのですが…。

非常にショッキングで、買い物も郵便局も全部忘れて帰ってきてしまいました。
わんこが泣きそうなでっかい目で、一生懸命起きあがろうとしていたのが忘れられません。
飼い主さんの名前も住所も判らないので、犬がどうなったかはきっとこの先も知ることがないのでしょうが、
無事に回復してくれることを願ってやみません。

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